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銀河,ブラックホールなど
宇宙について研究する
─どのような研究をされていますか?
「私の専門は宇宙物理学で,一般的には天文学と呼ばれる分野。研究対象は銀河です。私たちも『天の川銀河』という天体に住んでいて,1つの銀河は大体1千億〜2千億個の星が集まってできています。更に宇宙には銀河が1千億くらい存在するんですよ。私はこの銀河がいつ,どのように生まれてきたかを研究しています。また,銀河は宇宙にまんべんなく存在するのではなく,ある所には密集していたり,ある所には全くなかったり。そういった構造も研究の対象です。もう一つの研究対象がブラックホール。ほとんどの銀河の中心には巨大ブラックホールと呼ばれているものがあり,天の川銀河の中心にも巨大ブラックホールがあります。もちろん私たちの生活には影響ありません。謎の多い天体ブラックホールがどのようにできたかなども調べています。調査は観測が基本。国立天文台ハワイ観測所にあるすばる望遠鏡や,NASAが大気圏外に打ち上げたハッブル宇宙望遠鏡など,大きな望遠鏡を使って観測します。年間数回はこれら海外での観測に行っていますね。天体は目に見える光だけでなく,様々な情報を出しているので,一般的な望遠鏡でも見える可視光線の他,X線,紫外線,赤外線,電波といった波長帯の違うものを使い,一つの波長では見えない情報を観測します。できるだけ多くの情報を集め,手掛かりを探し,論理を組み立てて正しい結果を探るのが研究です。」
提供/国立天文台 |
今見えるのは何億年前もの銀河の姿
─私たちが見ている星の光は何千年前の物だそうですが。
「光の速度は秒速30万km,1光年は光の速さで1年かかって進める距離で,およそ10兆kmになります。太陽と地球でさえ,1億5千万km離れていますから,今見ている太陽光は8分20秒前の光です。1億光年離れた銀河を今夜観測すると,それは1億年前の姿。宇宙年齢は137〜8億歳とされているので,130億光年離れた銀河を見ると,宇宙が誕生して数億年しか経っていない銀河の様子がわかるんです。今見える情報から,銀河の誕生やどのように育って行くかなどが観察できます。
すばる望遠鏡の前にて
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本や講演を通じて研究の成果を社会に還元
─宇宙に関する本の出版もされていらっしゃいますが。
「研究者の一番の社会還元は,優れた研究結果を出すことだと思いますが,今は研究成果を社会に還元することも重要な時代。これまでに7冊の本を出版し,私たちが研究で得た情報を広く提供しています。時間があればもっと多くの執筆をしたいと思いますね。講演などでも宇宙の話をさせていただいています。愛媛大学に就任したのが2006年4月ですから,愛媛での講演はまだ少ないですが,これから地域の子供たちや学生などに,宇宙や銀河の話ができる機会が増えれば嬉しいですね。」
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すばるの観測室にて: COSMOS(※)のチームリーダー,ニック・スコヴィル博士(カリフォルニア工科大学・教授)と
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COSMOSプロジェクトのすばるでの観測風景: 左から,デーヴ・サンダース博士(ハワイ大学天文学研究所・教授),私,バーラム・モバッシャー博士(宇宙望遠鏡科学研究所・研究員),ハーヴェ・オーセル博士(パリ・サクレイ研究所・研究員) |
| ※COSMOS(Cosmic Evolution Survey: 宇宙進化サーベイ)=HST(ハッブル宇宙望遠鏡)のトレジャリー(基幹)・プログラムで,HST史上,最大の観測プロジェクト。 |
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