グローバルナビゲーション
カテゴリ別ナビゲーション
カテゴリ別ナビゲーション
ここから本文です
愛媛大学は,豊かな創造性,人間性,社会性を備え,次代を担う自覚と誇りをもつ優れた人材を社会に送り出すことを最大の使命とする。とくに,地域に役立つ人材,地域の発展を牽引する人材を輩出することは,地域に立脚する大学の不可欠な地域貢献であると自覚する。これらの使命を果たすために,多様な個性と資質を有する学生を広く受け入れ,入学から卒業・修了までの過程で学生が広い視野を身につけ,自ら学び,考え,実践する能力を習得できる教育体制と環境を整備する。
愛媛大学は,地域社会,国際社会のなかで主体的に生きるのに必要な自己実現のための基礎能力としての知の運用能力と国際的コミュニケーション能力をとくに重視する。そのために,専門分野の知識の習得とともに,情報収集・発信の能力,記述・論述の能力,対話・討論の能力を培う教育を充実させる。また,地域・環境・生命の3つの主題に関連する教育にも力を注ぎ,地域の現場から問題を発見し解決策を見いだす能力を養うために,フィールドワーク,インターンシップ,ボランティア活動等の実体験型教育を推進する。さらに,人文科学,社会科学,自然科学の幅広い分野の成果とその限界が理解できる総合的な教育を実施し,地球環境問題や生命倫理等の現代的課題に対して広い視野と論理的思考に基づき客観的に判断できる能力を養成する。大学院教育においては,学部教育を基盤に,人間・社会・自然への深い洞察に基づく総合的判断力と専門分野の高度な学識と技能を身につけることを目標とする。
愛媛大学は,これらの目標を実現するために,学生中心の大学作りに努める。その眼目は,学生が入学から卒業・修了まで安心して充実した大学生活を送ることができ,そのなかで幅広い教養と十分な専門知識を身につけ,人間的にも大きく成長できる機会と場を提供することにある。そのための方策として,教員の弾力的な役割分担を推し進め,教育改善を中心的に担う教員や学生支援に関する専門的教職員を全学的に配置する。また,教員の教育活動を正当に評価するシステムを築くとともに,教育業務に関する教職員の意識改革を図る。
今日,人類を取り巻く多くの課題は,特定の専門分野だけでは解決できない広がりと複雑さをもっており,人文科学,社会科学,自然科学の統合的な対応が求められている。知の拠点である大学は,多様な知の創造を図り,その統合を志向することによって,人類の未来に知恵をもたらす使命を帯びている。愛媛大学は,この使命を強く意識しながら,基礎科学の推進と応用科学の展開を図り,新しい知の創造と科学技術の発展に向けた学術研究を実践する。とりわけ,地域にある総合大学として,もてる知的・人的資源を生かし,地域・環境・生命を主題とする複合的・総合的分野の研究を重点的に推進する。
もとより,知の創造は個々の研究者の自由な発想や創意工夫を基調とするものである。しかし,その進展を確実なものにし,さらなる展開を期すためには,組織的な支援体制が必要である。愛媛大学は,先見性や独創性のある萌芽的研究を発掘し育成する体制を整備する。また,学際的なプロジェクト研究を推進するとともに,社会的要請のある現代的課題に対して機動的なプロジェクトチームを編成して取り組む。さらに,優れた先端的研究グループを研究センター等に組織化して,世界レベルの研究拠点の形成に努める。このようなグループ形成・拠点形成の促進のために,学内のマネジメント体制を整備し,人的資源,研究資金,研究スペースの弾力的運用と重点的配分を可能にする。
大学における研究の活性化は,研究と表裏一体の関係にある教育・人材育成を抜きにしては語れない。大学の教育研究活動においては,世代の壁を超えて相互に協調し啓発しあう知的交流の場が常に保証されなければならない。愛媛大学が理想とするのは,学生と教員がともに学ぶ喜び・発見する喜びを分かち合い,知の創造と学修が共存する知の共同体である。そのような場においてこそ,独創的で世界をリードする研究の芽を育むことができると確信する。
大学の最大の社会貢献が,学術研究成果の還元と若い人材の輩出であるのは言うまでもない。愛媛大学は,学術研究面では,地域・環境・生命を主題にした研究を推進するとともに,開かれた大学として学術成果をすみやかに地域に還元し,広く世界に発信することに努める。人材育成面では,幅広い教養と専門知識を基礎にして,地域社会,国際社会において実践的に貢献できる人間性豊かな人材を輩出することを目指す。
大学と社会との関係は,大学から社会への貢献に限定されるわけではない。大学の教育研究は,たえず社会の側から刺激を受け,それに応答するという性質をもっている。また,大学は共同,協力,支援等の関係を通じて社会から支えられている。すなわち,両者の関係は本質的に双方向的である。愛媛大学は,地域社会との連携,産業経済界や行政機関との連携,知的財産の活用,諸外国との学術交流・人的交流等を通して,自ら求めて社会と双方向的な関係を築く。そして,この双方向的な関係の中で,社会からの批判と期待を真摯に受け止め,自らの活動を不断に点検・評価する。
愛媛大学は,地域にある大学として地域社会との連携をとくに重視する。情報化が加速し国家・世界規模で社会の均一化が進む時代にあって,地域社会は自らの文化,歴史,伝統を再認識し,自律性を高めることが求められている。愛媛大学は,産業,経済・経営,行政,文化,教育,医療,福祉等の幅広い分野において最高水準の知識と技術を提供するとともに,地域の諸課題の解決に向けて地域の人々とともに考え,行動し,地域社会の自律的発展に貢献し,地域から信頼される存在となることを目指す。
国立大学法人として独立した経営体となった愛媛大学は,大学の機能を活性化させるための施策を自らの責任において立案し,実現を図らなければならない。そのためには,大学の特性と現状の批判的分析の上に立って明確な目標・計画を定め,その上で人的・物的資源を最大限活用して自らの総合的ポテンシャルを高めていく経営戦略が必要となる。
もとより大学は,学内の各組織の構成員が自己の使命と役割に応じた日常の研鑽を重ねる中で個を確立し,同時に,他の構成員の主体的活動をも認めて連携・協調することによって成り立つ柔らかな組織体である。そこでは個人レベルの遂行力の総体が各組織および大学全体の総合的ポテンシャルになる。その一方で,大学が自律的な経営体として将来にわたる存立を確かなものにしていくには,組織レベルで取り組むべき経営政策上の多くの課題が存在する。全学的視野に立って教育・研究・社会貢献の活動を既成の枠を越えて組織化し,大学機能の向上を図ることは,総合大学として継続的に模索すべき方向である。また,教員の適性や経験に合った職務の役割分担や事務職員の計画的養成と専門性に応じた適正配置は,人的資源を有効に活用するために推進すべき施策である。
このような大学機能の高度化へ向けた改革を担保するためには,学長を中心とする管理運営組織が,適切にして強力なリーダーシップを発揮する必要がある。愛媛大学は,外部の声を反映させながら,常に未来を見つめて自己革新を断行し,機動的で戦略的な大学経営を行う。