農学部・農学研究科教員紹介パンフレット2020
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食料生産学科・専攻生命機能学科・専攻生物環境学科・専攻メダカやミジンコの影響を調べて環境を評価するマイクロプラスチック、マイクロカプセルの生態影響教育・研究内容紹介1教育・研究内容紹介2生物環境学専攻 環境保全学コースキーワードバイオアッセイ、化学物質管理、マイクロプラスチック食品、医薬品、化粧品、衣服、プラスチック製品など現代社会には数万種の化学物質が溢れており、私たちはそれらの恩恵に与るとともに、そのリスクにも晒されています。それら化学物質に対する正しい知識を身に着けて上手に付き合うことは、より良く安全で安心な生活を送るために重要であります。また、人間以外への化学物質の影響を知ることも持続可能な生態系を維持する上で重要です。多くの国で化学物質の管理及び評価に生態毒性試験が用いられていることはあまり知られていませんが、ここではそれらを利用して様々な身近な化学物質や環境中化学物質の生態影響を明らかにし、よりよい環境の創出を目指しています。近年、プラスチックによる環境汚染が問題になっており、特に微細なプラスチック(いわゆるマイクロプラスチック;MP)の生態系への影響が懸念されています。MPに付着またはMPから溶出してくる化学物質の影響や物理的悪影響が報告されていますが、それらMPの水生生物に対する毒性作用メカニズムは未知の部分が多いです。また、同時にマイクロカプセル(MC)の環境影響も懸念されています。MCは医薬品、農薬、柔軟剤など様々な製品中に応用され、核となる成分を、外殻の高分子化学物質で包んだ微細粒子です。生物に取り込まれたMCが体内で破裂すると、核中の化学物質の種類と摂取量によっては生物に影響する可能性があります。ここではMPとMCに関する生態毒性について研究しています。鑪迫 典久 教授環境計測学蛍光マイクロプラスチックを取り込んだメダカ生態毒性試験に使われるオオミジンコ99生態毒性試験と環境リスク評価

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