農学部・農学研究科教員紹介パンフレット2020
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グリーンアメニティ(植物による人間の快適性向上)地域創生に向けた農学的アプローチ教育・研究内容紹介1教育・研究内容紹介2仁科 弘重 教授緑化環境工学食料生産学専攻 植物工場システム学コース農学は、多様な視点からアプローチできる学問領域ですキーワードグリーンアメニティ、植物工場、地域創生20グリーンアメニティは、植物によって人間の快適性を向上させることで、「温熱環境調節・快適性向上効果」「心理的効果」「視覚疲労緩和・回復効果」「空気浄化効果」の4つの効果が考えられます。人間は植物がそばにあると楽しくなりますが、グリーンアメニティは、「植物を置いて、楽しくなる」ではなく、「どのような種類の植物を、どのくらい、どこに置いたら、上記4つの効果の総合的効果が大きくなるか?」を、植物や人間に係わる各種データに基づいて解析することです。人間の快適性が最終目的ですから、脳波やアンケートなど人間からのデータも必要になります。社会のストレスが強くなっているので、官庁、企業でも注目され、オフィスの導入例も増えています。(http://web.agr.ehime-u.ac.jp/~pgs/ amenity/index.html)農学は、大きく言えば、「食料生産」「生命科学」「生物環境」の3つの領域を守備範囲としています。この中で、地方の県の活性化にもっとも関係するのは「食料生産」で、広く言えば「農林水産業」です。愛媛県では、南予地域を中心とした「柑橘業」と「水産業」、県内の中山間地域で広く行われている「林業」があります。また、植物由来の物質を原料とする四国中央市の「紙産業」も、生産高が大きく、愛媛県にとって大変重要な産業です。これらの諸産業の課題を解決することは、地域の活性化、地域創生に繋がると考えられます。そのためには、単独の学問領域ではなく、自治体の施策や企業活動とも連携した「地域総合農学」的なアプローチが必要であると考えられます。グリーンアメニティ啓発・普及システム農学部・農学研究科関係の地域密着型研究センターの愛媛県内展開

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