農学部・農学研究科教員紹介パンフレット2020
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教育・研究内容紹介1”美味しいスマ”ってどんな味?教育・研究内容紹介2スマ次世代育種システムの構築食料生産学専攻 水圏生産学コースキーワード水産学、魚類生理、増養殖”次世代育種システム”とは、魚類の借腹生産を軸とした革新的な種苗生産システムで、新たな養殖技術として研究に取組んでいます。このシステムでは、まず、養殖生簀や出荷魚の中から優れた形質を持つスマを選抜します。優れたスマの生殖細胞は凍結保存バンクに保存します。この生殖細胞を別のスマに移植し、代理親を生産します。この代理親を親魚に種苗を生産すると、優れた形質を持ったスマの子孫を復活させることができるようになります。このシステムの強みは、凍結生殖細胞により優良な形質を復元できること、産業と一体となりより良い種苗を作っていくことができる点です。現在は、最先端の科学技術を駆使し要素技術の開発を進めています。40後藤 理恵 准教授水産生命科学魚は、”旬だから、美味しい”などと言われますが、一体何が美味しさを決めているのでしょうか。これまで水産物の味は主観的に判断されてきました。私たち、南予水産研究センターでは、この”美味しさ”を客観的に評価するため、愛媛県のブランド魚として近年注目されている小型マグロ類スマを用いて研究をしています。スマは成長に伴い、筋肉の赤みが増し、脂がのる特徴があります。また、マグロ類は取り上げの際の扱いが味に大きく影響を及ぼすことが知られています。これらを味認識装置などによる解析に加え、人の味覚を利用した官能評価試験と合わせ総合的に分析し、科学的根拠に基づく味の評価システムの開発を行っています。味認識装置を用いたスマの部位別の味比較スマ次世代育種システム(構想)科学技術で水産養殖を発展

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