農学部・農学研究科教員紹介パンフレット2020
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食料生産学科・専攻生命機能学科・専攻生物環境学科・専攻大豆イソフラボンの肥満予防・改善効果大きな目標は食行動をコントロールする仕組みの解明教育・研究内容紹介1教育・研究内容紹介2生命機能学専攻 応用生命化学コースキーワード非栄養素、肥満、食行動大豆食品を多く摂取する人はあまり摂取しない人に比べて肥満や生活習慣病になりにくいことが報告されていますが、それがなぜかはあまりよくわかっていません。そこで私たちは、大豆に豊富に含まれるイソフラボンに注目し、肥満予防・改善効果を検討してきました。その中で、主要な大豆イソフラボン・ダイゼインを摂取したラットでは、雌特異的に餌を食べる量が減り、体重や内臓脂肪の増加が抑えられることがわかりました。非栄養素であるダイゼインを摂取することで、食行動が変化するという現象は非常に興味深く、この作用の仕組みを解明できれば、新しい肥満の予防・改善法の確立につながる知見が得られるかもしれません。健康であるためにどのような食事をすれば良いのかわかっていても、それができず健康を損ねてしまうということがなぜ起こるのでしょうか?この問いに答えるには、食行動がどのようにしてコントロールされているのかを理解する必要があります。しかし、その仕組みについてはまだまだ未解明な部分が多いのが現状です。私たちは、非栄養素が食行動を変化させることを見出すだけでなく、その作用の仕組みの解明を目指して研究を続けてきました。その中で得られた情報を発信することで、食行動をコントロールする仕組みについての議論にも貢献したいと考えています。この目標に向かって、皆さんと一緒に研究を進めていけることを楽しみにしています!藤谷 美菜 講師栄養科学大豆イソフラボンについて食行動の決定に非栄養素はどのようにして影響を与えるのか?51非栄養素の肥満予防・改善効果を解き明かす

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