農学部・農学研究科教員紹介パンフレット2023
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食料生産学科・専攻生命機能学科・専攻生物環境学科・専攻環境中に放出された極微量化学物質の分析法開発教育・研究内容紹介1教育・研究内容紹介2室内空気中化学物質の見える化生物環境学専攻 環境保全学コース私たちの身の回りでは何千、何万という数の化学物質が使われています。これらの化学物質は私たちの暮らしを安全で豊かにしてくれる一方、意図せず人の健康を害してしまったり、環境汚染の原因となってしまうことがあります。厄介なことに環境汚染物質によってはその環境中濃度がpg/g程度 (1兆分の1 g/g) であったとしても生物やその周辺環境に悪影響を与えてしまう恐れがあります。このように極低濃度ですと光学顕微鏡などを使って観察することはもちろん出来ません。そこで私たちの研究室では質量分析計といった高度な機器を用いた分析手法を開発し、環境中に存在する極微量の化学物質の質と量の把握に取り組んでいます。現在、快適性や省エネを求めて建物の高断熱・高気密化が進んでいます。その一方で室内の換気が十分行われず、建材などから放散される化学物質の室内濃度が上昇し、これらの化学物質による健康への影響が問題となっています (シックハウス症候群と呼ばれています)。私たちの研究室では室内空気中の揮発性有機化学物質の総量とその成分を調査出来る「パッシブサンプラー」を開発し、空気中の微量化学物質を見える化する研究を行っています。環境産業科学(三浦)松下 尚史 助教極微量成分の分析に用いる質量分析計GCMS測定によって検出された室内空気中の化学物質93質量分析でみえる極微量物質の世界キーワード分析化学、質量分析、室内VOC

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