農学部・農学研究科教員パンフレット 2025年度
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食料生産学科・専攻生命機能学科・専攻生物環境学科・専攻教育・研究内容紹介1教育・研究内容紹介2農村計画、地域資源管理、地域づくり人と自然が共生する農村水辺環境をデザインする農村地域づくりを支える計画手法を考える生物環境学専攻 地域環境工学コースキーワード90農村計画学湧水を活かした親水環境デザイン地域の計画に子どもが参画する新田 将之 准教授人と自然が共生する農村環境を実現する数千年に及ぶ長い間、日本は水田稲作を基軸とした「大地への働きかけ」を通して、地域の繁栄を図ってきました。その結果、今日の農村地域では、河川や水路、ため池、水田などの多様な水辺空間が形成され、食料生産のみならず、防災や親水、生態系保全、景観形成などの多面的な機能を発揮しています。私は、こうした水田をはじめとする多様な農村の水辺空間に着目して、人々の利用行動分析や視覚的な景観評価、生態学的側面からみた生息環境評価などを行っています。これらの分析を通して、人と自然が共生する水辺環境の創出に向けた計画・設計・利用管理手法を導き出すための研究に取り組んでいます。近年、都市や農村などを含む空間を、ひとつの連続した「地域」として捉え、その地域が有する固有の資源(川や水路、緑地、農地、伝承文化など)を、持続可能な形で利用管理していくことが望まれています。こうした地域環境は、そこに暮らす人々を含めた多様な地域資源の有機的な関わり合い(システム)によって構成されており、自然発生的には守っていくことができません。地域住民の明確な意志と外部主体との連携、そしてこれらを包含した優れた計画によって創造され、保全されていきます。どのような過程で、どのような計画を立てればよいのか?農村地域づくりの計画手法を研究しています。

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