Ehime University Graduate School of Humanities and Social Sciences10 海と山が大好きなこと、これが考古学研究を行う私の原点です。私は交流·交易·移動·生産をキーワードに、瀬戸内海や中四国山間部において遺跡や出土遺物の学術調査を行うことで、弥生時代から古墳時代にかけて展開した日本列島の農耕社会が具有する多様性や多義性を「海」と「山」の視点で解明する研究をしています。 日本列島社会における近現代史の展開を、思想史やメディア史、地域史といった手法を用いて研究しています。とりわけ19世紀末から20世紀初頭を対象として、日本のみならず東アジア全域を視野に、地域社会に生きた実業家や生産者、青年層の活動や思想に即してナショナリズムや対外認識の形成過程を分析しています。 私の専門は中国古代史で、特に、春秋時代を研究対象としています。春秋史の基本史料は『春秋左氏伝』(『左伝』)と呼ばれており、この史料や近年出現した清華簡『繋年』と呼ばれる出土文献を用いつつ、「君主」という存在に注目して、春秋時代独自の特徴を見出すことが最近の研究テーマです。 研究分野は、日本語学です。全国で屈指の多種類のアクセントが存在する県として知られる愛媛県を中心に、中国・四国諸方言アクセントに関する研究をおこなっています。また、日本語を母語とする高校生や大学生を対象とした日本語教育(日本語リテラシー教育)に関する研究もおこなっています。 専門分野である一般言語学とドイツ語学の中でも、意味論的な分析と対照言語学に力を入れて私は研究をしています。ドイツ語は、同じ印欧語である英語やフランス語と共通点もたくさんある反面、同じ文法形式でも用法に大きな違いがあるなど、興味は尽きません。ドイツ語や言語について皆さんと一緒に考えていければと思います。SHIBATA Shoji学位 : 博士(学術)主な担当科目 : 埋蔵文化財論研究【研究のキーワード】農耕社会、瀬戸内海文化、交流、交易、生産NAKAGAWA Mirai学位 : 博士(文学)主な担当科目 : 日本歴史交流論研究【研究のキーワード】日本近現代史、ナショナリズム、対外観MIZUNO Taku学位 : 博士(史学)主な担当科目 : アジア歴史文化論研究【研究のキーワード】古代中国、春秋史、新出資料AKIYAMA Eiji学位 : 博士(文学)主な担当科目 : 現代日本語論研究【研究のキーワード】方言、アクセント、言語地理学NOGAMI Sanami学位 : Ph.D.(ドイツ)主な担当科目 : ドイツ語学研究【研究のキーワード】ドイツ語学、意味論 皆さんは、未来の歴史を創るだけではなく、日本史を研究することで過去の歴史を創ることもできます。正しい歴史的事実を明らかにし、現代の日本が進むべき道標を示すことは、日本史研究の本質です。古文書を解読し、その真実を見極め、学説と比較して自分なりの結論=歴史像を創り出していく訓練を大学院では行ないます。 私は中国の近世史、具体的には宋·金·元代の都市や財政·貨幣等について研究しています。特に最近は、南宋の都となった臨安(現在の杭州)について、様々な角度から検討を加えています。また南宋政権の成立史にも興味を持っています。大学院の授業では、宋代の都市や社会経済について、関連史料を読みつつ考えていきます。 専門は、西洋古代史、特に前5〜4世紀の宗教と社会の関係を研究テーマとしています。古代ギリシア世界は、ポリスという小さな都市国家·共同体の集合体であり、多数の神々を祀る「多神教」世界でした。アテナイで生まれた民主政も、そういった意味で宗教と深い関わりを持っており、様々な観点から考察しています。 英語と英語学。どちらも魅力的ですが、外国語習得の魅力のひとつは、ご自身の第一言語(たとえば日本語)への新たな視点が得られるところにあります。身近な語彙から文学作品や俳句、歌詞など芸術作品としてのことばまで、私たちの日常はことばの宝庫。生きた人間の生きたことばに言語学的視点からアプローチしましょう。 中世から近世にかけての文学·学問の諸相について研究しています。具体的には五山僧、公家学者らが古典籍をどのように享受していたかを明らかにするべく、当時の日記·記録類や抄物·注釈書を分析しています。テクストの背後にある思想、歴史、文化等を視野にいれた考察を大事にしたいと思っています。EBESU Hikaru学位 : 文学修士主な担当科目 : 日本歴史文化論研究【研究のキーワード】日本近世史、資料学、大名、巡礼、祭礼、地域社会TAKAHASHI Hiroomi学位 : 博士(文学)主な担当科目 : アジア社会史研究【研究のキーワード】アジア、中国近世、社会経済史SAITO Takahiro学位 : 修士(史学)主な担当科目 : ヨーロッパ歴史文化論研究【研究のキーワード】古代ギリシア史、「多神教」世界、共同体IMAIZUMI Shinako学位 : 博士(言語文化学)主な担当科目 : 英語動態論研究【研究のキーワード】英語学、語彙意味論、日英語比較TANAKA Naoko学位 : 博士(文学)主な担当科目 : 日本中世文学研究【研究のキーワード】中世文学、軍記、学問・注釈、和漢比較柴田 昌児 教授中川 未来 准教授水野 卓 教授秋山 英治 教授野上 さなみ 准教授胡 光 教授高橋 弘臣 教授齊藤 貴弘 教授今泉 志奈子 教授田中 尚子 教授
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