愛媛大学法文学部ガイドブック2023
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Policy Studies CourseLaw and 6法学・政策学履修コースEHIME UNIVERSITY FACULTY OF LAW & LETTERSCOURSE REPORTSTUDENT VOICE法学・政策学履修コース昼間主コースみやわき すずの宮脇 鈴乃鹿児島県立鹿屋高等学校出身刑法総論Iへの招待 刑法総論では、刑法の機能や刑法の沿革といった「刑法そのもの」についても学びますが、メインは「犯罪論」です。刑法総論においてイメージするべき「犯罪」は、「一般概念としての犯罪」、すなわち、個々の犯罪類型を包括する上位概念としての一般的な犯罪概念です(殺人罪や窃盗罪といった「個別類型的な犯罪」をイメージする人も多いでしょうが、それは刑法各論においてイメージするべき「犯罪」です。)。この一般的概念の解明を行う部分を「犯罪論」といいます。 「犯罪論」は、犯罪論体系を構築するという目的がありますが、それには、法実務家の判断をコントロールし、判断のガイドラインを提供するという意味があります。この授業では、教科書に沿って著者の思考をトレースすることで、どのような「体系」が構築されているのかを知ることがひとつの目標になりますが、さらに進んで、ひとつの問題(たとえば、Aを殺害するつもりが、攻撃がそれて関係のないBに当たり、Bを死亡させた場合の罪責)でいいので、「自分はどう考えるか」を探求してもらえたら、講義を担当する者にとってとても嬉しいことです。 高校生の頃に裁判に強く興味を惹かれ、より法的な視点から判例を読めるようになりたい、法の理解を深めたいという気持ちがあり、法文学部へ進学しました。法律・政策学履修コースに進み、法律学・政治学・経済学などの基礎的学習や、民法や刑法など自分が関心のある分野を専門的に学ぶこともできるので、毎日楽しく充実した主体的な学生生活を過ごしています。また、刑法の講義を受講して、刑法を学ぶのはこんなにもおもしろいのか!と気づくことができたのも、愛媛大学法文学部法学・政策学履修コースに進学してよかったと思う理由のひとつだと思っています。た がわ やすひろ田川 靖紘 准教授刑法学びと発見の楽しさ体系的思考を学ぶ

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