未来の愛大生へ

2026.02.05
色々あって、海の男になった

斎藤 大樹准教授

●南予水産研究センター
●発生生物学、養殖学、地域連携型水産学

いま私たちが生きている社会は、驚くほどの速さで変化しています。将来の自分がどんな姿になっているのか、以前よりずっと想像しにくい時代です。その中で、「大学に行くことにはどんな意味があるのだろう?」と考える人もいるでしょう。大学という場所は、社会が若い人に認めている特別な“猶予期間”のようなものです。責任を一手に背負わなくてもよい時間の中で、自由に挑戦し、迷い、試すことが許される──そんな貴重な時期です。

私たちの時間は有限です。だからこそ、どんな経験を重ね、どんな感情を味わったかが、その人の人生を豊かにします。大学時代にすべきことは、その経験の幅をできる限り広げてみることです。何に心が動き、何に心地よさを覚えるのか。それは実際に触れてみなければ分かりません。多くの挑戦を通して、自分の深い部分と出会い、その中から将来の専門性へとつながる“軸”をゆっくり育てていくのだと思います。もちろん、専門性を高めても将来が保証されるわけではありません。それでも、自ら学ぶ力と豊かな経験は、どの道を歩んでも必ずあなたを支えてくれます。大学には、多様な分野の専門家たちが集まっています。学生であるというだけで、その知識と経験にアクセスする権利がある。これは、とても大きな特権です。そして、「今は何をしたいか分からない」というのは、決して恥でも欠点でもありません。大学で見つけていけば良いのです。

私自身、生物が大好きで研究の道に入りましたが、いまはデータサイエンスや社会科学、ものづくりまで興味が広がり、それらを束ねながら日本の水産に貢献する研究に取り組んでいます。現在は愛南町の海を職場にして、新しい養殖魚「スマ」の産業化に挑戦中です(南水研HP:https://ccr.ehime-u.ac.jp/cnf/)。海や生きもの、データ、地域科学──もし少しでも心が動いたなら、ぜひ愛媛大学で一緒に学びましょう。

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