令和7年12月2日(火)、令和7年度愛媛大学研究協力会特別講演会「大学研究シーズが拓く地域の未来 ~産学協働による新事業創出の最前線~」を開催しました。企業・行政・金融機関・研究者など、約80人の方にご参加いただき、愛媛県のスタートアップ構想と大学の研究シーズを共有しました。
愛媛大学研究協力会は、「産学官金民の連携協力を推進することにより、地域の科学技術の振興と地域経済の活性化に資する」ことを目的として平成10年に発足し、現在は地元企業を中心とした70あまりの団体・企業で構成されています。
開会にあたり、髙橋祐二会長(三浦工業株式会社相談役)から挨拶があり、「産学連携は事業化や人材育成を見据えた協働の場へ変化している」と、地域が一体となって新たな価値を生み出す取組の重要性が語られました。 続いて仁科弘重 学長から、本学の取組として、愛媛大学ビジョンの改訂、UA組織の検討や生成AI活用など研究支援体制の整備を進めており、社会実装に向けた環境が着実に整いつつあることが紹介されました。


第一部では、愛媛県経済労働部 産業支援局 産業創出課 須山広周 課長から、「グローバルに稼げる愛媛発スタートアップ創出に向けて」と題して、県が進めるスタートアップ支援施策や将来展望について講演いただきました。特に本年6月、愛媛県が内閣府から「第二期スタートアップ・エコシステム拠点都市」に選定されたことを受け、岡山市との「瀬戸内スタートアップコンソーシアム」構想など、地域発スタートアップ創出に向けた愛媛県の強いビジョンが共有されました。
第二部では、本学の研究者より、事業化に向けて取り組んでいる研究シーズ8件が紹介されました。社会課題解決やイノベーション創出につながる可能性に、参加者の皆さまが熱心に耳を傾けている様子が印象的でした。
最後に、研究・産学連携推進機構の満田憲昭機構長から閉会の挨拶があり、「大学の研究が社会で役立つためには、企業や行政など皆さまとの連携が欠かせない」と述べ、今後の協働への期待が示されました。
講演会後は、懇親会も開催され、参加した会員、愛媛大学教職員の間で活発な意見交換が行われました。
今回の講演会は、愛媛県のイノベーション戦略と大学の研究シーズを同じ場で共有できる貴重な機会となりました。研究協力会では、今後も地域の皆さまと共に新たな価値を創出し、持続可能な未来づくりに力を尽くしてまいります。
<研究・産学連携推進機構>


