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先端研究院プロテオサイエンスセンターマラリア研究部門のRojrung Rattanapornさんが第18回日本寄生虫学会 西日本支部大会において「Best Presentation Award」を受賞しました【9月5日(土)】

令和8年9月4日(金)から5日(土)にかけて、岡山理科大学今治キャンパスで開催された第18回日本寄生虫学会西日本支部大会において、大学院理工学研究科博士後期課程3年で先端研究院プロテオサイエンスセンター・マラリア研究部門に所属するRojrung Rattanaporn(ロルン ラタナポーン)さんが、ベストプレゼンテーション賞を受賞しました。

Rattanapornさんの発表演題は「IgM Responses Are Associated with Plasmodium vivax Transmission-Blocking Immunity」(IgM抗体応答は三日熱マラリア原虫に対する伝播阻止免疫と関連する)で、PROSマラリア研究部門で取り組んできた研究成果です。

三日熱マラリア原虫(Plasmodium vivax)は、世界で最も広い地域に分布するマラリア原虫です。マラリアの流行を抑えるためには、ヒトから蚊、そして再びヒトへとつながる「伝播の連鎖」を断ち切ることが重要であり、そのための新たな戦略として期待されているのが「伝播阻止ワクチン」の開発です。

本研究では、タイの三日熱マラリア患者30名から採取した血液サンプルを用い、コムギ無細胞タンパク質合成系によって作製した659種類の三日熱マラリア原虫タンパク質に対するIgMおよびIgG抗体応答を網羅的に解析しました。これらの抗体応答と、患者血液が蚊へのマラリア原虫伝搬を阻止する活性との関連を解析しました。

その結果、複数の原虫タンパク質に対するIgM抗体応答が伝播阻止活性と関連することを明らかにし、新たな伝播阻止ワクチン候補抗原を見いだしました。特に、多重検定による補正後も11種類の抗原に対するIgM抗体応答が伝播阻止活性と有意に関連しており、三日熱マラリアの自然感染によって獲得される伝播阻止免疫にIgM抗体が重要な役割を果たしている可能性が示されました。

この成果は、三日熱マラリアの伝播を断つ新たなワクチン開発につながる重要な知見です。今回の受賞は、博士課程におけるRattanapornさんの研究成果と発表が高く評価されたものであり、今後のさらなる活躍が期待されます。

関連論文

著者:Rojrung Rattanaporn, et al.
論文タイトル:Potential Targets of Naturally Acquired Plasmodium vivax Transmission-Reducing Antibodies.
掲載誌:Journal of Infection 93 (2026) 106833.
DOI: 10.1016/j.jinf.2026.106833

<プロテオサイエンスセンター>