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プレスリリース

マイナーからメジャーへ昇格?!~遺伝子クラスターを利用して細菌による糖代謝の新経路を発見~

 愛媛大学大学院農学研究科 渡辺誠也教授らの研究グループは、D-キシロース・L-アラビノース・D-アラビノースといった五炭糖を代謝する細菌の新経路を発見しました。
 この経路は、分子生物学の教科書に必ず記載されている「リン酸化をともなう経路」とは全く異なるだけでなく、渡辺教授がこれまでに明らかにしてきた「リン酸化をともなわない経路」とも代謝様式が一部異なっていました。研究グループでは、ある物質の代謝に関わる遺伝子が微生物のゲノム上でクラスターになっていることを利用した機能未知遺伝子の基質同定と新規代謝経路発見を行っており、今回もその有用性が改めて実証されました。リン酸化を伴わない五炭糖の代謝経路を持つ微生物の数は決して少数ではないことが分かってきており、野球に例えるならば、“マイナーや育成選手”だと思われていたこれらの経路が“メジャーや支配下選手”に昇格し、既知のリン酸化経路と並列に扱われる日も近いかもしれません。
 本研究成果は、2019年1月17日(英国時間)にNature Publishing Groupの発行する学術誌「Scientific Reports」にオンライン掲載されました。

掲載誌

Scientific Reports 9, Article number: 155 (2019)

DOI

10.1038/s41598-018-36774-6

題名

Novel non-phosphorylative pathway of pentose metabolism from bacteria.

著者

Seiya Watanabe, Fumiyasu Fukumori, Hisashi Nishiwaki, Yasuhiro Sakurai, Kunihiko Tajima, Yasuo Watanabe

プレスリリース資料はこちら(PDFファイル 370KB)

お問い合わせ先

大学院農学研究科(沿岸環境科学研究センター兼任)教授 渡辺 誠也

Tel 089-946-9848
Mail  irab@agr.ehime-u.ac.jp