このたび、愛媛大学宇宙進化研究センターの松岡良樹准教授の研究グループは、地球から129億光年彼方の「宇宙の夜明け」の時代で、双子の巨大なブラックホールの発見に成功しました。2つのブラックホールは明るく輝く「クェーサー」と呼ばれる種類で、互いに衝突しようとしている痕跡も見られます。このようなペアとしてクェーサーが見つかることは珍しく、今回の発見はこれまでの最遠記録を更新するものです。宇宙の中で、銀河やブラックホールは衝突と合体を繰り返しながら成長してきたと考えられていますが、この研究は宇宙のごく早い時代において、そのような衝突が実際に起こっていたことを証明するものです。
なお、本研究の成果は、アストロフィジカル・ジャーナル・レターに掲載されました。
論文情報
掲載誌:The Astrophysical Journal Letters
DOI:10.3847/2041-8213/ad35c7
題名:Discovery of Merging Twin Quasars at z = 6.05
(日本語訳)赤方偏移6.05に存在する双子の衝突クェーサーの発見
著者:Y. Matsuoka, T. Izumi, M. Onoue, M. A. Strauss, K. Iwasawa, N. Kashikawa, M. Akiyama, K. Aoki,
J. Arita, M. Imanishi, R. Ishimoto, T. Kawaguchi, K. Kohno, C.-H. Lee, T. Nagao, J. D. Silverman, Y. Toba
関連リンク
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