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重要なお知らせ

未来の愛大生へ

2025.07.18
”すくった水”から海の状況を読み解く

竹内 久登 助教

●イノベーション創出院/農学研究科
●魚病学、水産微生物学

私は、愛媛県最南端の愛南町にある愛媛大学南予水産研究センターで、“すくった水”から海の状況を読み解く研究を行っています。具体的には、水中に含まれる魚や微生物の「環境DNA」や「環境RNA」の種類や量を調べることで、魚病や赤潮の発生を予測したり、気候変動の影響を明らかにしたりしています。

たとえば、病気などで弱った魚は、体から放出されるDNAの量が増えるほか、特定のRNAも排出します。そうした情報を水からキャッチできれば、魚を捕まえて解剖しなくても、病気の兆しをとらえることが可能になります。かつては考えられなかったことですが、科学技術の進歩により、こうした“非侵襲的”な診断技術が現実のものになりつつあるのです。

また、こうして得られた研究成果は、地元・愛南町の養殖業者の皆さんとも共有し、実際の養殖現場で活用されています。自分の科学が、目の前の課題解決に直結していることを実感しながら、日々試行錯誤を重ねています。

海が好き。生き物が好き。誰かの役に立つ仕事がしたい。そんな思いを持つあなたにこそ、南予水産研究センターのような現場密着型の研究はぴったりです。ここ愛南町では、ただ机に向かっているだけではわからない、“リアルな海の声”と毎日向き合っています。現場の漁業者の方々と協力しながら、海の未来を守るための研究を進めることは、大きなやりがいです。

未来の海と水産業を守るために、みなさんの力が必要です。ぜひ、一緒にチャレンジしてみませんか?

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