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大学院理工学研究科の内藤俊雄教授が平成27年度「日本化学会学術賞」を受賞しました

大学院理工学研究科の内藤俊雄教授が、「光照射による分子結晶の伝導性・磁性制御法の開拓」についての研究で評価され、「日本化学会学術賞」を受賞しました。

 日本化学会は、1878年(明治11年)に創立され、会員約3万人を擁する日本最大の基礎及び応用化学の学会です。内藤教授が受賞した「学術賞」は、化学の基礎または応用のそれぞれの分野において先導的・開拓的な研究業績を挙げた者、あるいは、優れた業績を挙げた会員に授与されるものです。
 また、学術賞は、化学会の下部組織にあたる物理化学分野、有機化学分野などの6つの分野ごとの分科会や支部会から推薦を受けた候補者の中から選考され、毎年数人に贈られます。化学会最高の栄誉である「日本化学会賞」に次ぐ栄誉となります。
 内藤教授の研究では、本来磁性も伝導性も示さない有機物等の物質に光を当てるだけで、瞬時に伝導性・磁性を示す物質を開発しました。光を消した後も機能が残っている場合と、光をつけたり消したりするとそれに追随する場合とに分けられ、そのどちらかにするかは目的に応じて物質を選べます。伝導性の機能は、電気製品のほか、パソコンや携帯電話などの通信や情報処理に使われており、一方、磁性は磁石のような機能で、情報処理において記憶素子(メモリー)として使われています。研究によって開拓した機能は、将来の半導体材料として期待される有機物や金属錯体といわれる物質群への付与をはじめ、素子への加工や電気・光・磁気エネルギーの相互変換など、様々な応用が期待されます。
 3月には、同志社大学(京田辺市)で行われる日本化学会第96春季年会で授賞式と受賞講演が行われる予定です。

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