令和2年12月3日(木)、大学院農学研究科の水川葉月准教授が、2019年室内環境学会学術大会で行った研究発表「ペット動物における有機ハロゲン化合物の汚染実態解明と曝露源の推定」について、沿岸環境科学研究センターの野見山桂准教授とともに、⼤会⻑奨励賞を受賞しました。
本研究では、報告例の少ないペット動物であるイエイヌ、イエネコの有機ハロゲン化合物の汚染実態と蓄積特性を調査し、イエネコでポリ塩化ビフェニル(PCBs)やポリ臭素化ジフェニルエーテル(PBDEs)が高濃度で蓄積していることを明らかにしたほか、餌やハウスダストを介してこれらの化学物質が曝露されている可能性を指摘しました。イヌやネコの床を駆け回る、毛づくろいをするなどの室内での行動は、ヒトの乳幼児のハイハイや手や物を舐める行動と似ていることから、私たち人間も同様の室内化学物質の曝露を受けている可能性があります。
ペット動物の化学汚染の実態解明を行うことは、乳幼児の曝露実態の把握やリスク評価のモデル構築にも有用であると期待されます。
<大学院農学研究科>