お知らせ

大学院教育学研究科と教育学部の学生グループが私立久枝幼稚園で藍の絞り染めを行いました【5月8日(木)】

 平成26年5月8日(木)、愛大GP「伝統の継承プログラムを通したグローカルマインドの育成」事業として、教育学研究科1年の和田敬行さんをリーダーとする学生グループ8人が、私立久枝幼稚園で年長組78人の園児と藍の絞り染めを使って、父の日のプレゼント制作を行いました。

 本事業は、本学が支援する教育改革促進事業(愛媛大学GP)で、昨年度に続き今年度も採択されたものです。忘れられようとしている地域の伝統を復権する作業を通して、自らの来歴を知り、伝統に立脚した人格を育成して、世界に通じるグローカルマインドを持つ人材を育成することを目的としています。
 愛媛県の伝統の織物に「伊予絣」があります。伊予絣は、藍染めを用いた織物で、明治36年には絣の全国生産量1位になり、愛媛県は伊予絣を通じて全国に知られていました。しかし現在、愛媛県を含む四国で藍染めは衰退しており、藍染めを知らない子どもたちが増えています。そこで、本事業では、伝統の継承プログラムを通じて、地域の一員として自覚と誇りを持って行動し、目的達成のために多様な人と協働する、グローカルマインドを持った次世代を担うリーダーとなる人材を育成することを計画しました。

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染まるのを待つ園児たち

 本実施は、今年3月6日(木)に行われた松山市立久枝小学校での1/2成人式の記念品制作の報道で、本事業を知った久枝幼稚園の芳之内園長からの依頼で行ったものです。久枝幼稚園では初めての藍染め実施となるため、事前に学生グループと幼稚園の先生方が話し合いを行い、絞り染めの実施になりました。絞り染めは伝統的な藍染めの技法で、藍染めすると幾何学模様が浮かび上がります。この模様を出すために、実施日までに園児たちは、先生方と一緒に父の日のプレゼント用の木綿ハンカチを輪ゴムで括る作業を行いました。
 当日は、学生統括リーダーの教育学研究科1年の和田敬行さん、教育学部4年生の中内悠久哉さん(理科教育)、中野徹さん(理科教育)、渡部歩美さん(美術教育)、前田莉菜さん(生活環境コース)、宮さゆりさん(生活環境コース)、2年生の西本奈々さん(生活環境コース)、山本凪沙さん(生活環境コース)の8人が、園長先生をはじめとした幼稚園の先生方と協働して実施し、園児たちは安全かつ楽しく藍染めを行うことができました。がんばって括った輪ゴムを外すのにやや苦戦しましたが、園児たちは、染める液は黒色、染めた直後のハンカチは緑色、時間が経つと青から藍色に変化する様子に感動していました。
 本事業を通じて、学生は、目的達成のために地域の方と協働しながら実践を行い、地域の一員として自覚と誇りを得ました。また、多くの人との触れ合いを通して、グローバル化やグローカルマインドについて大きな知見を得ることができました。
 なお、この活動は、愛媛新聞、愛媛朝日放送、南海放送で報道されました。

 次回は5月26日(月)、認定こども園潮見幼稚園で藍の抜き染めを行う予定です。

<教育学部>