平成19年11月15日(木)総合情報メディアセンターにおいて、大学院理工学研究科アジア防災学特別コース設置記念講演会を「ネパールの防災と国家開発に果たす日本留学生の役割」と題して開催しました。
アジアは自然災害の多発地域であり、発展途上国にとっては重要な国家的課題の一つです。自然災害多発国家である日本は防災の分野で世界最先端の学術成果を有しています。そこで、大学院理工学研究科ではアジア圏、特に南アジアからの留学生を対象としたアジア防災学特別コースを今年の10月から新たに開設しました。本コースはアジアの防災に関わる高度な知識を有した人材の育成を目的としています。
今回、アジア防災学特別コースの設置を記念し、大学院理工学研究科アジア防災学特別コース、国際交流センター、防災情報研究センター主催のもと、ネパールの国立大学及び研究機関で教育・研究に携わっている元日本留学生2人をお招きして、講演会を開催しました。
講師にお招きした元日本留学生会前会長のDr. Tara Nidhi Bhattarai 氏(トリブバン大学)と
Dr. Nawa Raj Khatiwada氏(NDRI:Nepal Development Research Institute)の両氏は、講演に先立ち小松正幸学長を表敬訪問しました。共同研究をするにはどのような防災研究をしたいのかを示すことが必要であることや国の活性化には観光産業の充実が重要であることなどを、小松学長は昨年ネパールを訪れたときの話も交えながら、和やかに歓談しました。
講演会会場となったメディアホールには、一般、学生、教職員など約100人が集まり、はじめに柏谷増男防災情報研究センター長が開催に当たって挨拶を行いました。
引き続き、Dr. Tara Nidhi Bhattarai 氏から「ヒマラヤ水系の自然災害と高速道路建設」と題して、続いてDr. Nawa Raj Khatiwada氏から「 ネパールにおける元日本留学生会の活動と展開」と題して講演いただきました。
最後に、矢田部龍一アジア防災学特別コース長から、定員や設置の目的、授業方法など特別コースの概要について説明を行い講演会を終了しましたが、参加した学生達は、アジア諸国の災害の現状を目の当たりにし、今後の自分たちに託された課題や役割について再確認する貴重な時間となったようです。
広報室