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宇宙進化研究センターの松岡良樹准教授らが日本天文学会の2022年度欧文研究報告論文賞を受賞しました【3月15日(木)】

愛媛大学宇宙進化研究センターの松岡良樹准教授と長尾透教授が、公益社団法人日本天文学会の2022年度欧文研究報告論文賞を受賞しました。
欧文研究報告論文賞は、日本天文学会欧文研究報告(Publications of the Astronomical Society of Japan; PASJ) に過去5年以内に掲載された論文のうち、独創的で天文分野に寄与の大きい特に優れた論文のすべての著者に贈られるものです。

夜空に輝く星や銀河とともに、宇宙にはブラックホールが満ち溢れています。今回の受賞論文は、松岡准教授が主導する最遠方ブラックホール探査の成果をまとめたものです。ブラックホールは光らない真っ黒な天体ですが、近くの物質が飲み込まれながら放つ光によって、その存在を捉えることができます。これまでにも最遠方宇宙でのブラックホール発見例はありましたが、それらは非常に明るい光を放つものばかりでした。本論文ではハワイ島マウナケア山頂に設置された大口径のすばる望遠鏡を駆使して、地球から125億光年以遠の超遠方宇宙に、従来に比べて10倍以上も微弱な光を放つブラックホールを24個も発見することに成功しました。この過程では新たなデータ分析手法も用いられ、今後の探査に向けた新たな技術的可能性を広げた点も評価されています。

松岡准教授らは本論文の後も探査を続け、現在までに200個近くの遠方ブラックホールを発見しています。それらはジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡やアルマ望遠鏡など最先端の観測設備による活発な追観測の対象となっており、まさに新たな分野を切り拓く研究となりました。世界トップクラスの業績として日本天文学会から評価され、今回の受賞につながりました。

参考Webサイト

<宇宙進化研究センター>