令和5年5月13日(土)、14日(日)にオンラインで開催された「中国四国植物学会第79回大会(徳島)」にて、大学院農学研究科食料生産学専攻農学生産学コース修士課程2年生の平田峻也さん(分子生物資源学研究室)が若手研究者優秀発表賞を受賞しました。
本賞は、中国四国植物学会において、主として本人が行った研究成果について口頭またはポスター発表を行った学会員である学生あるいは若手研究者(概ね40歳以下の研究員や助教)の中から選出され、表彰されるものです。
平田さんの発表題目は、「シロイヌナズナにおけるCRISPR/Cas9システムを用いたde novo DNAメチル化技術の開発」で、農学研究科の賀屋秀隆准教授のもと取り組んだ成果です。これらの研究内容に加えて、プレゼンテーションの技術などについても評価された結果、発表後に行われた学会会員の大会参加者全員投票により選出され、今回の受賞に至りました。
発表の概要
DNAメチル化とは、DNA(主にシトシン)にメチル基 (-CH3) が付くことです。DNAメチル化制御により、遺伝子の発現量を調節することが可能になります。本研究では、DNAメチル化酵素SssIの変異体mSssIとStreptococcus pyogenes由来のnickase型Cas9のnSpCas9を直接融合させたタンパク質及びsgRNAをシロイヌナズナで共発現させることで、標的領域のDNAメチル化レベルが上昇することを確認しました。
今後は、どのシトシンがメチル化されるかを調べ、先行研究よりも局所的なDNAメチル化ができるかどうかを調べていきます。
<大学院農学研究科>