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大学院農学研究科の高松さくら研究員が3rd International Scientific Symposium on Agarwoodにて「最優秀ポスター賞」を受賞しました【10月18日(水)】

令和5年10月17日(火)、18日(水)にプトラジャヤ(マレーシア)のLe Méridien Putrajayaで開催された「3rd International Scientific Symposium on Agarwood (ISSA2023)」にて、大学院農学研究科応用生命化学コースの高松さくら研究員が最優秀ポスター賞 (BEST POSTER AWARD-ISSA2023)を受賞しました。

大会組織委員長から賞を受ける高松研究員

ISSAは、香木「沈香」を研究する科学者によるシンポジウムで、世界各国から参加者が集まり発表とディスカッションを行います。沈香とは、熱帯に生育するジンチョウゲ科Aquilaria属などの樹木(ジンコウジュ)が、損傷を受けた部分に生成する幹の黒変部分であり、香料や薬として利用されます。加熱すると強い香りが放たれ、日本では線香への使用が特に有名です。

沈香の生成メカニズムや、含まれる化合物についてはまだまだ謎が多い中、高松研究員は、国立医薬品食品衛生研究所の伊藤美千穂生薬部部長と共に、沈香に含まれる化合物「クロモン類」に着目した研究を行いました。沈香の加熱により生じる良い香りにはクロモン類の熱分解が関わることの実験的証明や、薬用沈香に含まれるクロモン類の検出・定量、幹への損傷方法の違いがクロモン類の生成パターンに及ぼす影響などを調査し、その成果をまとめたポスターが評価され、この度の受賞に至りました。

沈香の香りは日本文化にも深く根付いていますが、近年では沈香の高価さゆえに乱獲が進んだ結果、現在天然林のジンコウジュが激減しています。本学会では沈香生産国である東南アジア諸国等の参加者も多い中、持続可能な沈香の利用方法についても議論がなされました。

表彰題目

題目:The agarwood analysis focusing on 2-(2-phenylethyl)chromones
著者:高松さくら(発表者、愛媛大学大学院農学研究科)、伊藤美千穂(国立医薬品食品衛生研究所)

<大学院農学研究科>