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プロテオサイエンスセンターが米国国立衛生研究所の「マラリア研究のための国際卓越研究拠点プログラム」に採択されました【6月21日(金)】

令和6年6月21日(金)、愛媛大学プロテオサイエンスセンター(PROS)マラリア研究部門(部門長:高島英造准教授)は、マヒドン大学(タイ王国)などとともに応募していた米国国立衛生研究所(NIH)募集の「マラリア研究のための国際卓越研究拠点(International Center of Excellence for Malaria Research(ICEMR))プログラム」に、日本の研究機関として初めて採択されました。

平成22年にNIHにより創設されたICEMRプログラムは、世界各国のマラリア研究のトップ研究者を集めた国際共同研究拠点を形成し、マラリア流行地域において活動する研究機関の世界的なネットワークを構築して政府や医療機関など、さまざまな環境で研究する研究者を支援することを目的としています。

今回、採択されたプログラムの研究課題は「The Changing Landscape of Human and Zoonotic Malaria in Southeast Asia」で、東南アジアの新たな人獣共通感染症として注目されているサルマラリアについての研究を実施します。具体的には、新規サルマラリア迅速診断法の確立、主な媒介蚊の特定及びその時空間的解析、ゲノム網羅的な免疫スクリーニングによる血清サーベイランス法の確立などを実施し、サルマラリア制御のための戦略を確立します。プログラムには、マヒドン大学を代表機関として、愛媛大学、マラヤ大学(マレーシア)、カリフォルニア大学アーバイン校(米国)が参画しており、プロジェクト期間は、令和6年6月21日から令和11年3月31日までの約5年間です。

PROSは、これまで、実験室内でのマラリア研究を流行地にフィードバックしつつ、有機的に共同研究を発展させてきており、タイ王国におけるマラリアの戦略的国際共同研究を一層発展させるため、平成26年からマヒドン大学熱帯医学部と学術交流協定を締結しています。

こうした学術交流の結果、世界に先駆けて新規三日熱マラリアの診断技術やワクチン開発など、多くの研究成果に結びついており、今回の採択は、コムギ無細胞タンパク質合成系に立脚したマラリア研究を共に進展させ、東南アジアでのマラリア撲滅に資する研究活動を推進するとともに、戦略的国際共同研究の発展に努めてきた成果が評価されたものです。

世界保健機関の「世界マラリア報告書2023」によると、2022年には世界全体で85のマラリア流行国と地域で推定2億4,900万件のマラリア症例があり、依然として世界の主要な公衆衛生上の懸念事項となっています。PROSは、今回のプログラム採択を期に、世界各国の研究機関とのネットワークをさらに緊密にし、マラリアの早期撲滅に取り組んでいきます。

マラリア研究のための国際卓越研究拠点キックオフミーティング

参考Webサイト

マラリア研究のための国際卓越研究拠点(米国国立衛生研究所HP)

<プロテオサイエンスセンター>