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第8回デジタル情報人材育成講演会を開催しました【10月23日(木)】

令和7年10月23日(木)、愛媛大学総合情報メディアセンター メディアホールにおいて、第8回デジタル情報人材育成講演会を開催しました。本学データサイエンスセンターの「DS研究セミナー」との共催で、対面およびオンラインによるハイブリッド形式で行い、対面90人、オンライン60人の計150人の方々にご参加いただきました。

本講演会は、デジタル情報人材育成に資する活動の一環として、様々なテーマを取り上げながら継続的に開催しており、デジタル情報分野における人材育成を目的とした取組として位置づけられています。

第8回となる今回は、株式会社インターネットイニシアティブ 代表取締役 社長執行役員 Co-CEO & COOの 谷脇 康彦 氏を講師にお迎えし、「データ駆動社会とデジタルガバナンス」をテーマにご講演いただきました。

はじめに、デジタル情報人材育成機構の高橋寛機構長から開会の挨拶があり、続いて谷脇氏の講演では、人口減少と高齢化が進む日本社会において、デジタル技術とデータ活用がいかに社会課題の解決に貢献できるかが紹介されました。

ホンダのプローブ情報や災害時の通行情報、人流データの活用、農業分野での暗黙知の形式知化など、具体的な事例を交えながら、データの価値と可能性について解説されました。

また、GAFAによるデータ独占や監視資本主義、AI規制の国際的な違い、インターネットガバナンスにおける対立構造など、国内外の動向を踏まえた深い洞察が提供されるとともに、今後について、集中型AIから分散型AIへの移行の可能性にも触れ、技術だけでなく経済・社会・価値観を含む総合的な議論の必要性が強調されました。

講演後の質疑応答では、データ利活用に関する制度設計、AIの倫理的課題、教育現場での実践など、多岐にわたる質問が寄せられ、活発な意見交換が行われました。

本講演会は、デジタル社会における技術と倫理のバランスを考える貴重な機会となり、今後の情報人材育成に向けた多くの示唆を得る、有意義な学びの場となりました。

講演する谷脇氏

<デジタル情報人材育成機構>