本学社会共創学部、医学部附属病院抗加齢・予防医療センターと京都大学が、入浴習慣が心機能や動脈硬化指標と関連することを明らかにし、その成果が Scientific Reports 誌で発表されました。
本学抗加齢・予防医療センターの検診受診者を対象とした研究において、週5回以上の入浴習慣を有する者では、動脈硬化の指標である脈波伝搬速度や心負荷の指標である血中のB型心房性ナトリウム利尿ペプチドが低値を示しました。
入浴は、湯温による温熱効果とともに水圧による圧迫効果があります。水圧により末梢血管内の血液が中心に集まり、これが心機能の改善につながることが知られています。
温熱効果に関しては、フィンランドからの報告でサウナ習慣が心血管病や死亡のリスクの低下と関連していたと報告されています。
研究を行った社会共創学部の小原克彦教授は、入浴にもサウナと同様の効果が期待できると考えています。最適な湯温や入浴方法に関しては、今後、検討が必要です。
掲載誌
Scientific Reports
論文タイトル
Habitual hot water bathing protects cardiovascular function in middle-aged to elderly Japanese subjects.
(和文)入浴習慣は、中年-高齢の日本人の心血管機能保護に働く
著者
愛媛大学 小原克彦、越智雅之、岡田陽子、尾原麻耶、大八木保政、伊賀瀬道也
京都大学 田原康玄