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プレスリリース

四国初!愛媛大学医学部附属病院においてがん治療前に凍結保存した卵巣組織の自家移植手術を行います

令和5年8月31日(木)、愛媛大学医学部附属病院において、若年がん患者の「妊孕にんよう性(子どもをつくる能力)」温存のため、抗がん剤治療前に凍結保存した卵巣組織の自家移植手術(自分の体に移植する)を施行します。若年乳がんの患者さんに対して行うもので、四国初の試みです。

小児・若年がん患者らが治療によって損なわれる妊孕性を温存する「がん・生殖医療」には、未受精卵子・精子や受精卵、卵巣の凍結保存、卵巣をつり上げて放射線照射を極力避ける方法、一部切除で子宮や卵巣を残す方法などがあります。

卵巣組織凍結保存・自家移植は、国内では臨床試験研究の段階ですが、一般的な卵子や受精卵の凍結などに比べ、がん治療開始までの時間的猶予がなく、卵巣をホルモン剤で刺激し多数の卵子を採卵することが難しい場合にも温存が可能です。卵巣組織の凍結保存では、将来的に患者が妊娠を希望した場合、条件が揃えば凍結保存した卵巣組織を融解して体内に戻す「自家移植」が行われます。

こうした取組みは、県内では2018年に発足した「愛媛県がん生殖医療ネットワーク(EON)によって支援されており、小児、思春期・若年がん患者らの生殖医療など意思決定をサポートし、連携して勉強会の開催や啓発、治療、カウンセリングなどを行っています。

お問い合わせは、お気軽に下記までお寄せください。

愛媛大学医学部総務課 企画・広報チーム