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愛媛大学改革シンポジウム「国際化する大学。国際化する仕事。」を開催しました【10月26日(月)】

 平成27年10月26日(月)、国立大学協会の共催で、愛媛大学改革シンポジウム第1弾「国際化する大学。国際化する仕事。」を開催し、学生、地域の方々、高校生、教職員など約270人が参加しました。
 このシンポジウムは、本学の卒業生や愛媛県にゆかりがあり、国際的な活躍をしている方々にその経験を語っていただき、本学学生、高校生、地域住民の方々に海外や国際的に働くことへの視野を広げてもらうために開催しました。参加者の意見や考えをリアルタイムに問う双方向型のシンポジウムを目指し、安川正貴副学長・国際連携推進機構長の「愛媛で仕事をする上で自分自身の国際化はどの程度必要だと思いますか?」との質問から始まりました。

 続いて、アメリカ・シアトルの日系スーパーUwajimaya会長であるTomio Moriguchi(森口富雄)氏が講演し、貧しい移民から苦労して起業した家族の苦労や、全米で最も大きな日系スーパーに成長させたサクセス・ストーリーを語りました。次に、南カリフォルニア地域の愛媛出身者の親睦団体である南加愛媛県人会のKihei Otani(大谷喜平)会長からのビデオメッセージが披露されました。Otani氏は、シンポジウムの会場となった南加記念ホールの建物が、戦後間もない1955年に同県人会の寄付により建設された経緯に触れ、その場所で本シンポジウムが開催されることは感慨深いと話しました。
  三浦工業株式会社常勤監査等役員の林 茂登志氏は「三浦工業の海外展開」と題して講演し、同社の海外展開の歴史について説明しました。また、山陽物産株式会社の石川香純氏は、仕事で頻繁に海外出張に出かけていることや、本学法文学部で学んだことが海外とのやり取りにどう役立っているかについて語りました。愛媛県産業政策課の大崎陳洋氏は、ジェトロ(日本貿易振興機構)シドニー事務所での3年間にわたる出向経験や国際的な現場で求められる人材像について講演しました。松山市観光・国際課の仙波雄三氏は、現在の業務内容を紹介した上で、特に最近2、3年の間で松山市への外国人観光客数が激増している現状やその背景を説明しました。

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全体討論の様子

 続いて、愛媛県内の漁師、教員、調理師、若手起業家、学生から、海外とのやり取りが日常的になっている現状や、過去の海外経験がどう現在につながっているかを語ったビデオメッセージが披露されました。  総合討論では、講演者の方々をパネリスト、法文学部の土屋由香教授をモデレーターとし、愛媛でも国際化の流れがますます高まっている状況を踏まえ、そのような現場で求められる能力や資質について、会場の参加者を交えて議論しました。

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全体討論での会場からの回答集計結果

 今回の参加者の中には、文部科学省のスーパーグローバルハイスクール(SGH)に採択されている県内の3高校(本学附属、松山東、宇和島南)の生徒もおり、「海外ビジネスの現場で成功を収めるためには、語学以外にどんな資質を兼ね備えるべきか?」という質問がありました。それに対し、UwajimayaのMoriguchi氏は「若い今のうちから趣味を持っておくと、海外に行ったときに人的ネットワークが拡がりやすくなる。それは、ビジネスにも活きるだろうし、人生がより豊かになる」と答えました。また、本学学生からは「卒業後、海外と関わる分野での起業を地元愛媛で考えており、どんな分野に可能性があると考えるか」との質問が出されました。それに対し、パネリストからは、急増する外国人観光客に関わるビジネスや農・海産物の海外輸出の可能性について説明がありました。
 最後に、司会の法文学部の今泉志奈子教授からの「このシンポジウムで国際化への意識が高まりましたか」との質問に、92パーセントの参加者から「高まった」との回答が得られ、実りあるシンポジウムとなりました。

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参加者の集合写真