お知らせ

大学院理工学研究科の淺野奈津子さんが日本鉱物科学会年会で研究発表優秀賞を受賞しました
block_69819_01_M

優秀賞を受賞した淺野さん

 平成27年9月25日(金)〜27日(日)、東京大学で開催された「日本鉱物科学会2015年年会」で、大学院理工学研究科(地球進化学コース)博士前期課程1年の淺野奈津子さんが、第36回研究発表優秀賞を受賞しました。
 日本鉱物科学会は、約1000人の会員を擁する鉱物科学および岩石科学に関する我が国を代表する学会です。同学会の2015年の年会で、淺野さんは、地球深部ダイナミクス研究センターの大藤弘明准教授および東京大学大学院理学系研究科の鍵裕之教授らと「天然多結晶ダイヤモンド、カーボナードの鉱物結晶学的記載と成因の考察」というタイトルのポスター発表を行いました。
 カーボナードは、微結晶の集合した黒色塊状の多結晶ダイヤモンドで、通常の地球深部(マントル)由来の単結晶ダイヤモンドに比較して特異な性質を持っており、その起源については謎に包まれていました。淺野さんらは、カーボナードの微細組織や結晶方位分布、内部包有物について電子顕微鏡を用いて詳しく調べ、その結晶化メカニズムと生成環境について新しい知見を見出しました。今回の観察結果は、カーボナードが地球深部起源であることを裏付けるとともに、その成因の全容解明に大きく貢献するものと期待され、審査員から高く評価されました。
 本表彰には副賞として、研究成果を発表する(もしくは調査・研究を行う)目的での海外渡航を支援する奨励金を受け取る権利が付与されています。
 なお、淺野さんは、10月20日(火)〜23日(金)にモスクワ大学で開催される日露国際共同研究のシンポジウムに参加し、大藤准教授や鍵教授、また、GRCの入舩徹男教授・井上徹教授らとともに本研究に関連した口頭発表を行う予定です。

参考HP

日本鉱物科学会
愛媛大学地球深部ダイナミクス研究センター