平成17年2月3日午後、愛媛大学共通教育大講義室及び同時LAN中継会場(共通教育24教室)で『夜回り先生』の呼び名で有名な水谷修先生の講演会(愛媛大学教育学部フレンドシップ事業主催)が行われ、500名を超える聴講者が集まりました。
講演では、教員、保護者、あるいは地域の大人となっていく学生を中心とした聴講者に、少年少女問題の現状や子どもたちの哀しみを丁寧に語りながら、「子どもは花の種」であり、「誉めて誉めて」自己肯定感を育み、明日へとつながる「生きる力」を養う必要性を訴えられました。そして夜の闇に沈まされた子どもたち、夜眠れない子どもたちと関わり続ける水谷先生の生き方や想いが多くの聴講者の心に響きました。
−講演会を拝聴した教師を目指す学生の感想より−
「子どもと一人の人間として向き合うことの大切さに気づきました。一番心に残っているのは、『子どものいる所に自ら教師が行くべきだ』という言葉でした。たいへん意義のある講演会でした」
「とてもすばらしい講演会でした。先生の真剣さが伝わってきました。私はドラッグ等、想像することはできても、やはり現実のことと考えられていなかったことを知りました。先生は現実に向き合い、子どもと向き合って、子どもたちを救っていることに感動しました。私は先生のようにはなれないけれど、自分にできることを探そうと思いました」
教育の世界では、「子どもに寄り添う」という言葉がよく用いられます。しかし「言うは易く行うは難し」であり、実践し続けることによってのみ、意味が生まれます。子どもの哀しみに寄り添い続けた水谷先生の実践者の重みのある言葉として、多くの参加者が受け止め、さらに自己課題につながっていきました。水谷先生の生き方や想いが愛媛の地につながり、愛媛の子どもたちを愛媛の私たちが大切に育むという意識の高まりを願っています。その大きな一歩を水谷先生に頂いた講演会でした。
教育学部 総務チーム