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教育学部で《科学イノベーション挑戦講座》「研究発表に挑戦する」を開催しました【1月11日(土)】

平成26年1月11日(土)、教育学部2号館2階理科学生共同実験室2で,《科学イノベーション挑戦講座》第6回講座「研究発表に挑戦する」を開講しました。

 本事業は、科学技術振興機構次世代科学者育成プログラムメニューB採択事業で、中学生を対象とした、次世代を担う科学者を養成するものです。また、松山市教育委員会・松山市中学校理科主任会おもしろ理科実行委員会が開催する「おもしろ理科教室」と連携して行っています。
 後期の科学イノベーション講座では、受講生が話し合って決めた研究テーマにしたがい、それぞれの役割を分担して共同で進めていく共同研究を行っています。愛媛県独自の共同研究テーマとして、「愛媛県について調べよう!」を掲げ、 (1)柑橘類のビタミンC量の調査、(2)松山市内の大気汚染調査、(3)地震における液状化のモデル調査、(4)三津の花火の色の調査を企画し、それぞれがデータを測定したものを合わせ、研究を進めてきました。

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成果発表の様子

 今回は、「研究発表に挑戦する」と題し、受講生7人が「おもしろ理科教室」の参加者14人に対して、共同研究の成果発表を行いました。まず、科学イノベーション挑戦講座の内容とこれまでの取組を紹介した後、それぞれの調査結果について、以下のとおり発表を行いました。
 研究(1):「愛媛県のかんきつ類に入っているビタミンCの量を調べよう」では、レモン、極早生みかん、柿、紅まどんな、伊予柑などのビタミンC量を調べました。ビタミンCは酸味のある化合物なので、酸っぱいものほどビタミンCが多いと予想しましたが、柑橘類の酸味とビタミンC含有量には相関性がないことを発見しました。
 研究(2):「松山市の大気汚染について調べよう」では、受講生たちの中学校の二酸化窒素濃度を、天谷式簡易測定法を用いて測定しました。受講生の通う勝山中学校、久米中学校、城西中学校、東中学校、三津浜中学校は、いずれも二酸化窒素濃度の大気環境基準値以下であったことを発表しました。
 研究(3):「地震による液状化について調べよう」では、液状化のモデル教材を製作して、どのような条件で液状化が起こるのかについて調べた結果を発表しました。
 研究(4):「三津の花火の色彩について調べよう」では、多彩な色を見せる花火の元が金属原子による発光、炎色反応であることを調べ、炎色反応は絵の具とは異なり、いくつかの色を混ぜても色は混ざらないことを実験で確認したことを発表しました。

 発表後には、研究内容を体験してもらうために、テーマの中から「ビタミンC量の調査」の実験を選び、受講生が先生役として「おもしろ理科教室」参加者に実験指導を行いました。
 四苦八苦する参加者に何とか実験を成功してもらおうと、懸命に指導する受講生は、教えるためには相手よりも多くのことを知っておかなければならないことに気づかされたようでした。また、他者に教える経験を積むことで、「知っていると思っている」ことと「知っている」ことの違いを学びました。

 終了後は、参加者から実験が面白かったという評価をもらい、受講生は手応えとともに先生の大変さや教育の難しさを感じたようです。受講生の1年間での大きな進歩を感じる研究発表の場となりました。
 次回の科学イノベーション挑戦講座は、本実施の内容を踏まえてデータの追加と資料の修正を行い、2月15日(土)に本学部理科教育専修の卒業研究発表と同時に発表する予定です。大学生の卒業研究発表に負けない発表ができることを期待しています。<教育学部>

科学イノベーション挑戦講座のサイトができました。