お知らせ

韓国・蔚山大学校からの短期交流学生が藍染めを体験しました【6月16日(火)】

 平成27年6月16日(火)、韓国・蔚山(うるさん)大学校からの短期交流学生15人が、本学教育学部の大橋淳史准教授と学生ボランティアの指導の下、藍染め体験に挑戦しました。
 短期交流学生たちは、大橋准教授から藍染めとその歴史に関する説明を受けた後、まずは「絞り染め」を行いました。白い布を輪ゴムで縛ったり割り箸で挟んだりして、染料が染みこまない部分を作った後、藍で染めることで、その部分が白く残り模様になります。どのような模様になるのかは最後まで分からないため、皆、染め上がりの思わぬ結果に目を見張っていました。
 次に、事前に藍で染めた布を使って「抜き染め」を行いました。クリアファイルで作った型紙を藍色の布の上に置いて、特製の漂白糊を塗ります。この方法は、自分の描きたいものを比較的しっかりと再現できる反面、描きたい柄をよく考えて型紙を切り抜く必要がありますが、すぐにコツをつかんで作業を進めていきました。作業が終わると、染め終えた布を思い思いに広げ、お互いに見せ合う満足げな笑顔と、各自が工夫を凝らした型紙から生まれたオリジナリティ溢れる作品が教室を彩りました。

 なお、この藍染め体験授業は「藍染め伝統文化の次代への継承」として、本年度「愛媛大学学生による調査・研究プロジェクト(プロジェクトE)」として採択されている事業でもあります。これまで、何度も各地に出前授業を行ってきた学生にとっても、外国人に指導をするのは初めてで、とても良い経験になったそうです。
 藍染めの青い色は、「JAPAN BLUE」と世界に知られるほど深く鮮やかで、日本を代表する色です。かつて、その藍で染めた糸で織られた伊予絣が、日本一の生産量を誇った愛媛。身近な材料を使って手軽に体験できるこの試みは、参加した留学生にとっても貴重な伝統文化体験の機会でしたが、同時に、指導してくれたボランティアの学生たちにとっても、藍染めが愛媛の伝統を世界に紹介するためのツールとして、大きな可能性を持っていることを実感する機会になったようです。

 蔚山大学校からの短期交流学生は、6月8日(月)から7月26日(日)まで松山に滞在し、国際教育支援センターで日本語学習や各種の文化体験を行う予定です。国際連携推進機構では、今後もこのような「体験を通じた直接交流」の試みを進めていきます。