お知らせ

附属高等学校3年生代表者7人による「課題研究代表者成果発表会」を開催しました【2月8日(土)】

 平成26年2月8日(土),南加記念ホールで,附属高等学校代表者7人による課題研究代表者成果発表会を開催しました。

 本校の課題研究は,愛媛大学とともに取り組む高大連携教育プログラムの一つであり,3年生を対象に実施しています。3年生は,自己の生き方や進路についての考えを深めるため,大学教員の指導のもと,各々の関心や興味に基づくテーマを自らが設定し,学び方やものの考え方を身につけながら,2年生後半より研究を続けてきました。
 今回の代表者成果発表会に先駆け,平成25年9月27日(土)・28日(日)に愛媛大学ミュージアムで課題研究成果発表会(ポスターセッション)を開催し,3年生118人が参加しました。その中から選抜された生徒7人が準備を進め,この度プレゼンテーション形式で発表しました。

block_57421_01_M開会式では,壽卓三校長が生徒たちに向けて,「勉強は外部から強いられる側面もありますが,それをどう内発的・自発的な学びに変えていくかが問題です。言い換えれば,単なる情報の詰め込みとしてではなく知識として深め,学んだことを説明できる様に変えていくことが,皆さんにとって一番大切な事です。この課題研究を,もう一度自らの学びを問い直すきっかけとし,次の大きなステップにしてください。」との挨拶がありました。
 本校2年生全生徒,大学教員,他校の生徒,保護者など約240人の来場者が見つめる中,各代表者は15分の発表時間で,スライドを利用した分かりやすい発表を行いました。そのうち,「地域におけるホームレスの現状」をテーマにした平畠杏樹さんは,松山市で起きたホームレス襲撃事件に焦点をあて,実際に市内のホームレスの方々に会って話を聞いたり,他の事件を調査するとともに,松山市役所で聞取調査を行い行政の取組に対する現状認識を深めた内容を発表しました。そして,人権意識の希薄化といった問題点や当事者間をつなぐコミュニティ作りなどが大切であるといった改善点を主張しました。
 また,「ヘビ型ロボットの製作及び運動制御」をテーマにした西尾篤人さんは,ヘビの運動原理を調べ,その動きをロボットで再現する研究を行いました。アルミ角材を利用しロボットを製作するとともに,プログラムの作成に取り組み,手作りのロボットを実際に蛇行運動させ,ヘビの動きを再現する様子を動画で発表しました。
 発表後は,本校生徒たちや教諭から,各発表テーマに関する質問が多くあり,制限時間を超えて質疑応答がなされる場面も見受けられました。

block_57426_01_M各発表終了後,彦田順也副校長から,「3年生118人の課題研究のほとんどが,今回の発表と同程度のクオリティを有しており,選ぶのに苦労しました。本校は単に受験勉強をさせるのではなく,高校の時点で自分のやりたいことを見つけ,知識を掘りさげる経験を積ませる事が大切だと認識しています。今後も大学に入って研究できる基礎力を,本校は身につけさせていきます。」との閉会の挨拶がありました。
 この経験が,3年生にとって進路選択だけではなく,今後の多くの場面で活かされることを期待し,この課題研究が,愛媛大学との高大連携教育プログラムの核としてますます発展するように努めていきます。<附属高等学校>