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お知らせ

人権侵害防止講習会を開催しました【10月6日(木)】

  平成28年10月6日(木)、総合メディアセンターメディアホールで、人権侵害防止講習会を開催しました。

 本学では毎年度、全学の教職員及び学生を対象に、人権侵害についての正しい認識を養うと共に、人権侵害を防止し、より一層快適な教育環境及び職場環境を整えることを目的として、講習会を実施しています。今回の講習会では、愛媛県立第三養護学校(現みなら特別支援学校)元校長の友沢祐一先生が「障がい者との共生について」、また、本学総務部人事課環境整備室の阿部修一室長が「愛媛大学での障がい者の就業について」と題して講演を行いました。本講演には、教職員や学生など合わせて約110人が参加しました。

  講習会では、壽副学長から開会の挨拶があった後、第1部で友沢先生から、障がいのある子どもたちへの教育の変遷、また障がい者の能力の開花を図ることについての話がありました。障がい者は、物事や指示されたことができないのではなく、そのことを理解できていないだけであること、また、伝える側が「なぜできない」と叱りつけるのではなく、視覚(絵や写真をボードなどに書き示す等)を優先して伝達するなどの方法を考慮し、「こうした方がいいよ」と誉める指導・伝達を行うべきだと述べられました。また障がい者は、支援方法の工夫により持てる能力の開花を図ることができ、指導する側が、障がいの程度により取り組ませる作業を柔軟に工夫することによって、障がい者一人ひとりが主体的に活動を行えるようになることについても述べられました。

 第2部では、阿部室長から、愛媛大学での障がい者の就業、特に環境整備室の障がい者清掃チームの現状についての話がありました。話の中で、知的障がい者を長期雇用するポイントとして、1.雇用者自身の意識改善が必要である、2.仲間・同僚として認められている、3.その企業に必要な業務に従事している、必要とされ、充実感を感じているという特徴があると述べられました。また、愛クリーン(特別支援学校の卒業生で環境整備室のクルーの名称)と教職員・学生の間にトラブルが発生しているが、そのほとんどが情報不足や誤解から起こり、それを改善するために、1.意識して情報を得ること、2.心のバリアフリーの必要性、3.誤解を解消する機会や理解を広げる場を増やすことが必要であると話されました。彼らなりの努力をして社会の中で生き抜こうとしている、それを阻害しているのは周りの我々であることが多いのですと力強く述べられ、どんなに重度の障がいがあっても本人にできる仕事を見つけ、力を発揮できる環境を整えれば就業は可能であると話を締めくくられました。

 

 本講習会では、どの立場の人にもあり得る具体例が多く、障がい者との共生についての多くのヒントを得ることができました。また本学での障がい者の就業への理解が深まる大変貴重な機会となりました。

<就業環境推進室>