大学院理工学研究科の門林宏和さんが「未来博士3分間コンペティション2016」でオーディエンス金賞を受賞しました【9月24日（土）】

　平成28年9月24日（土）、東広島市で開催された「未来博士3分間コンペティション2016」において、地球深部ダイナミクス研究センター(GRC)で研究を進めている門林宏和さん（理工学研究科博士後期課程）が、オーディエンス金賞を受賞しました。

　このコンペティションは、広島大学が代表機関として進めている次世代研究者育成プログラムの一環で、博士課程の学生が自身の研究の魅力や展望について、スライド1枚を背景に3分間のスピーチを行い、プレゼン力を競うものです。門林さんの受賞発表タイトルは「ダイヤモンドの窓から海王星の内部を見る」で、自身が取り組んでいる高圧実験に基づく惑星科学研究の内容を紹介したものです。門林さんは、地球上で最も固い物質であるダイヤモンドの間に試料を挟み圧力をかけることで、惑星内部に匹敵する超高圧の世界を再現し、海王星の内部構造を探る研究を進めています。先行研究では、海王星の主要構成成分である水やメタンなどについて、単一成分としてのそれぞれの振る舞いを調べるだけでしたが、本研究では水とメタンの二成分を同時に用いるとともに、海王星内部の実際の状況に近い圧力温度条件で実験を行いました。その結果、海王星の内部条件ではメタンがダイヤモンドと水素へ分解することが明らかとなり、海王星の内部には大量のダイヤモンドが眠っている可能性が示唆されました。

　今回のコンペティションでは、中四国の大学を中心に24人がスピーチを行い、門林さんは、当日会場に来た一般参加者の投票によるオーディエンス賞の金賞に選ばれました。これは、研究内容と魅力を専門分野外の方々に対し短時間にも関わらず効果的に伝えることができたことを示しています。