平成28年2月16日(火)、医学部基礎第3講義室で、重信事業場安全衛生委員会主催「安全衛生講演会」を開催し、学内・学外から約100人の参加がありました。
厚生労働省は、第12次労働災害防止計画(計画期間:平成25〜29年度の5か年)の重点施策として、メンタルヘルス対策、過重労働対策、化学物質による健康障害防止対策、腰痛・熱中症予防対策、受動喫煙防止対策等を掲げています。これを受け、重信事業場(医学部及び附属病院)では、日本医師会産業医制度に基づく研修も兼ねて、安全衛生講演会を毎年開催しています。今年度は、職場のメンタルヘルス対策の一環として、管理職向けのラインケアをテーマに実施しました。
始めに、重信事業場安全衛生委員会委員長である満田憲昭医学系研究科長から挨拶があり、続いて、医療法人鶯友会牧病院の牧徳彦理事長が「これからの産業精神保健 アサーショントレーニング」と題し、講演を行いました。その中で、産業精神保健の症例が紹介され、「上司(組織)として、初期症状に気付く」ことから「初期症状に気付いた時」、「受診・休職中の対応」、「復職に際して」と事業者としての対応の説明がありました。また、事業者は従業員に対し、安全だけでなく健康にも配慮しなければならない安全配慮義務を背負っていることを事例を示しながら解説しました。
また、アサーティブ・コミュニケーション(自他共に尊重し合いながら人間関係を築く方法)について、演習を交えながら説明があり、受講者たちは、自分も相手も大切にした自己表現である「アサーション(assertion)」について学びました。
労働安全衛生法の改正に伴い、平成27年12月からストレスチェック制度が義務化され、事業者は労働者が自身のストレスに気付くことを促すとともに、職場改善に努める必要があります。今回の講演会では、学内のみならず、愛媛県下の医療機関、企業から約20人の産業医・産業看護師の参加があり、大変有意義な講演会となりました。
重信事業場では、今後も継続的にこのような講演会を開催し、安全衛生活動を積極的に進めていきます。