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宇宙進化研究センター講演会「電波で宇宙を観る」を開催

 平成22年1月23日(土)、総合情報メディアセンターにおいて、宇宙進化研究センター主催の講演会「電波で宇宙を観る」を開催しました。

 宇宙進化研究センターでは、最新の天文学の成果を一般の皆さんにお知らせするために、ほぼ年に1回のペースで公開講演会を行っています。1月23日(土)、総合情報メディアセンターのメディアホールで第4回の講演会を開催しました。当日は好天に恵まれ、県内各地および県外から来られた一般の方を含む110人を超える参加者が集まりました。

 現在、南米チリの北部、標高五千メートルのアタカマ砂漠において、東アジア(日本・台湾)、北米(アメリカ・カナダ)、ヨーロッパの国際共同プロジェクトとしてアタカマ大型ミリ波サブミリ波干渉計(「ALMA」)の建設が進んでいます。2012年の本格運用を目指して、今年初めにはアンテナ3台を用いた干渉計の観測に成功したことがプレスリリースされました。そこで今回の講演会は「電波で宇宙を観る」と題して、柳澤康信学長のあいさつの後、以下の2つの講演を開催しました。

「宇宙は謎だらけ」
国立天文台野辺山宇宙電波観測所長・教授  川邊 良平

「アンデスの巨大な”電波の眼”」
国立天文台 名誉教授  石黒 正人

 電波天文学の歴史が始まったのは、カール・ジャンスキーが宇宙からの電波を初めて検出した1931年のことです。それから80年足らずの間に、電波という新しい”眼”によって、パルサーや電波銀河といったそれまで予想もされていなかった天体が発見され、また宇宙マイクロ波背景放射の観測から、宇宙の年齢も解き明かされてきました。それでも宇宙にはまだまだたくさんの謎があります。そしてその謎に立ち向かうために現在建設が進められているのが「ALMA」です。

 今回の講演会では、講演された先生方の自らの体験を踏まえて、宇宙の謎の話から「ALMA」の建設の裏話に至るまでが分かりやすく紹介されました。特に日本の電波天文学者が電波天文学の発展、および「ALMA」の建設に大きく貢献していることもお分かりいただけたことと思います。
 宇宙進化研究センターでは今後も楽しく役に立つ講演会を企画していく予定です。

<宇宙進化研究センター>