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ESDオープンセミナー「Think globally, Act Locally, Change Personally」を開催

平成21年7月11日(土)に、愛媛大学環境ESDプロジェクトと松山市クレアモデル事業との共催により、学内外の講師を迎えてESDオープンセミナーを開催しました。

 本オープンセミナーは、共通教育科目として開講している環境ESD指導者養成講座IIの一環として、今回は特別に日本における数少ないモザンビーク研究者である、東京外語大学の舩田クラーセンさやか准教授を迎えて、グローカルマインドを持って行動することの意義について学ぶことを目的として実施しました。
 セミナーの冒頭では、本学の栗田英幸法文学部准教授が、普段の我々の行動がグローバルな連関性の中に位置づけられ、気がつかないうちに構造的暴力に荷担しているという事を具体的な事例をもとに紹介し、グローカルな視点を持ちながら我々自身の行動を見直すことの重要性について示しました。
 舩田准教授は、モザンビークで売られそして使用されている日用品などの実物を提示しながら、現在のモザンビーク共和国成立までの歴史的経緯と現状、そして今後の課題について詳細な紹介をされました。講義では、ポルトガルからの植民地支配から解放された1975年直後から開始された内戦(資本主義と社会主義の代理戦争)では、アフリカで始めてとされる少年兵の強制徴用があったことについてお話しされました。また、1992年に和平協定が結ばれた後、現在では経済成長率が10%程度(GDP比)にも達する急速な復興の過程にある中での、今後の問題解決に結びつく具体的な行動計画について提示がありました。
 NPO法人えひめグローバルネットワークの竹内よし子代表理事からは、松山の放置自転車を整備してモザンビークに送り、武器と交換をする「銃を鍬へ」の活動への参加を通して、モザンビークの振興支援と同時に、愛媛における国際理解教育の展開に結びつく具体的な活動とその効果について紹介がありました。そして、近藤美由紀先生(松山NPOサポートセンター職員)からは、環境ESD指導者養成講座修了生の安松環さん、カンボジアでNPO法人日本地雷処理を支援する会の活動にインターンシップとして参加した渡部北斗さんとともに、組織的あるいは非組織的に行動する具体例とその効果について紹介がありました。
 受講生からは、普段見落としがちな構造的暴力への荷担していることへの気づき、モザンビークについてのイメージが大きく変わったこと、そして自らが行動し自らが経験したことから物事を判断することの重要性について学んだとの感想がありました。