!

重要なお知らせ

お知らせ

医学部附属病院医療福祉支援センターが第4回愛媛地域医療連携ネットワーク研究会を開催

 平成21年9月5日(土)、愛媛地域医療連携ネットワーク会議(代表世話人 櫃本真聿愛媛大学医学部附属病院 医療福祉支援センター長)は、「地域で支えるために 〜リハビリテーションの可能性〜」をテーマに、愛媛県女性総合センター(松山市山越町)多目的ホールにおいて、第4回愛媛地域医療連携ネットワーク研究会、第9回えひめ医療連携セミナーを関係者・市民約200人の参加のもと開催しました。(エーザイ株式会社、テルモ株式会社共催)

 愛媛地域医療連携ネットワーク会議は、本院と人事交流等のある約100箇所の医療機関等を中心に、国の提案している4疾患5事業対策を踏まえながら、地域の医療資源が互いに協力することにより患者主役の医療を実現することを目的として昨年設立されたものです。

 

 今回のセミナーは、脳卒中患者等へ、急性期から在宅まで円滑に治療・リハビリを行い、自宅であたりまえに生活できるように支援する「地域リハビリテーションネットワーク」構築を狙いとしました。その先進地として注目されている東京都武蔵野市から、医療と行政の専門家を迎え、基調講演をおこないました。
 まず、武蔵野赤十字病院 リハビリテーション科 部長 高橋紳一医師より、「脳卒中を地域で支える 〜チーム武蔵野の取り組み〜」と題して講演があり、急性期、回復期、維持期の各段階おけるリハビリを効果あるものにするための取り組みや、地域で家族と当たり前に暮らせる障害者の生活をイメージした地域全体での連携のあり方、そのための物的・人的資源の充実の必要性について話をされました。
 続いて、武蔵野市健康福祉部高齢者支援課 課長 笹井 肇氏より、「なぜ、今、医療と介護の連携が必要か〜武蔵野市における脳卒中地域連携パスの取り組み〜」と題して、福祉行政が医療連携に積極的に関わる必要性を強調されました。

 脳卒中は、依然として要介護の原因の4分の1を占め、脳卒中のリハビリネットワークの不十分さはその要因であると指摘され、多様な連携によってリハビリを進めることは、患者本人のQOLの改善はもとより、行政にとっても地域の財政面で大きな効果があることが強調されました。

 講演後、パネルディスカッションを行い、櫃本、高橋両コーディネーターのもと、県下のリハビリテーションに関わる現場で活躍している医師や理学療法士、作業療法士、ソーシャルワーカー、さらに講師の笹井氏がパネラーに加わりディスカッションを行いました。愛媛の今後に向けて話し合いの場を確保すると共に、さらなるネットワーク化の充実や人材育成の重要性について確認されました。

「愛媛地域医療連携ネットワーク研究会」および「えひめ医療連携セミナー」は、回を重ねるごとに、幅広い分野からの参加者があり、今回も企画者や参加者の狙いが明確で、地域に根付いたわかりやすいものとなっており、日々発展することを実感させられるセミナーとなりました。