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東アジア古代鉄文化研究センター設立記念国際シンポジウムを開催

平成19年10月27日(土)愛媛大学総合情報メディアセンターにおいて、愛媛大学東アジア古代鉄文化研究センター設立記念国際シンポジウム −中国西南地域の鉄から古代東アジアの歴史を探る− を開催しました。

同センターは、アジアの歴史や地域社会の発展に鉄がどのようなインパクトを与えたのか、多角的な視野から研究を行うために、平成19年7月に発足しました。
村上恭通センター長は、センター発足前の平成18年度に四川省成都市文物考古研究所と共同調査の協定を結び、中国国家文物局の許可を得て、現在、本格的な製鉄遺跡の調査を行っています。調査に着手してあまり時間も経っていませんが、本センター開設の記念とその成果を少しでも早く知っていただくために、今回のシンポジウムを開催しました。

当日、会場には、一般、学生、関係者や教職員など約150人が詰め掛け大盛況の中、はじめに小松正幸愛媛大学長から挨拶があり、引き続き村上センター長が「中国における鉄の起源と波及」と題して講演を行いました。
続いて、共同研究をしている四川省成都市文物考古研究所 王毅所長が、「中国西南地域・成都平原における鉄器文化前史」と題して、約5、000年前に遡り、宝墩文化〜三星堆文化〜金沙文化から戦国時代の青銅文化に至るまでの歴史について講演され、午前の部を終了しました。

午後の部では、四川大学歴史文化学院考古学系 李映福副教授が、「成都平原における製鉄遺跡の調査結果とその意義」と題して、続いて重慶市文物考古所 鄒后曦所長が、「長江三峡地区出土の初期鉄器と研究成果」と題してそれぞれ講演いただきました。
その後、「中国西南地域の古代社会と鉄」と題してシンポジウムを行いました。村上センター長、王所長、李副教授に周志清成都市文物考古研究所副研究員の4人が、遺跡を発見したときの状況や、偶然草原で発見した遺跡における面白いエピソードが披露されるなど、終始楽しい雰囲気のシンポジウムとなり、参加者は、古代中国の鉄文化時代の生活に思いを巡らせていました。

<広報室>