平成19年11月11日(日)、アメリカウィスコンシン州Milwaukeeで開催された環境毒性学化学学会で、沿岸環境科学研究センターの田辺信介教授がSETAC(The Society of Environmental Toxicology and Chemistry:環境毒性学化学学会)のMenzie-Cura Environmental Education Award(環境教育国際賞)を受賞し、20日(火)に記者会見を行いました。
環境毒性学化学学会は、1979年に北米で設立された環境毒性学および環境化学に関する国際学会で、現在92ヶ国、会員数5,000人を越えています。
環境教育国際賞は、同学会が1991年以来毎年1人、教育に貢献した人に対し授与している国際賞で、アジアからの受賞者は、田辺教授が初めてです。
会見では、武岡英隆沿岸環境科学研究センター長から、「修士および博士の学位取得に多大な貢献をしており、その人数は驚異的です。今回の受賞は、若手研究者の育成を目標にしているG-COE推進の弾みにもなると思います。」と挨拶がありました。
引き続き、田辺教授から、今回の受賞はアジア各国を中心とした環境に関わる人材の育成に貢献したことに対して高い評価を得たものであり、博士の学位を取得した人の中には、ニューヨーク州立大学教授など世界の第一線で専門家として活躍している人が多くいることも評価された一つです、と説明しました。
また、これまで本センターが輩出してきた研究者などを集めたシンポジウムを来年開催し、現在どのような環境問題の研究を行っているか話し合い、更なる連携の強化を図るとともに、今後も優秀な人材を世界に輩出し、環境保全に貢献していきたいと抱負を語りました。
田辺教授は、2005年に研究に関わる国際賞であるSETAC Founders Award国際賞をアジアの研究者で初めて受賞しており、今回の教育国際賞受賞により、国際賞二冠を達成しました。同学会の二冠達成者は、SETAC設立以来3人目となります。
広報室