平成29年6月30日(金)から7月3日(月)まで松山大学のカルフールホールおよび樋又キャンパスで、国際シンポジウム「19th International Symposium on Pollutant Responses in Marine Organisms(略称 PRIMO19)」(大会実行委員長:岩田久人)を開催しました。
本シンポジウムは、海洋汚染とそれに伴う海洋生物の影響を調査する研究者の国際的な連携と環境毒性学・環境化学分野の振興を目的とし、1981年にイギリスのプリマスで第一回大会が開催され、その後は二年ごとに世界各地で開催されてきました。これまでアジア地域では開催されてこなかったのですが、今回、松山でアジア初の開催となりました。
参加者は25カ国から230名で、4日間でキーノートレクチャーおよび口頭・ポスターで合計219件の研究発表がありました。
研究発表は、内分泌かく乱化学物質・医薬品・生活関連物質・重油・マイクロプラスチック・ナノ粒子による汚染や、酸性化・気候変動・貧酸素化などの環境ストレスによる生物の影響を、フィールド調査や実験室での暴露試験を通じて、分子・細胞・組織・個体レベルから生態系への影響までを包括的に扱う研究が主体でした。調査対象とする生物も細菌からプランクトン・甲殻類・魚類・両生類・鳥類・哺乳類まで多岐にわたりました。
本学の若手研究者・学生も数多く参加・発表し、世界の先端研究の進捗を知る機会となりました。また、国内外の著名な研究者と直接議論する姿が数多く見られました。
本シンポジウムは、PRIMO19大会組織委員会と沿岸環境科学研究センター(CMES)・共同利用・共同研究拠点(LaMer)との共催という形で実現しました。関係者の皆様に深くお礼申し上げます。
PRIMO19大会実行委員長 岩田 久人
<沿岸環境科学研究センター>