令和4年12月3日(土)に高知大学で開催された「日本地質学会四国支部第22回総会・講演会」において、大学院理工学研究科博士前期課程1年の福井堂子さんと谷脇由華さんの2人が「優秀講演賞」と「優秀ポスター賞」を受賞しました。
福井さんは、愛媛県伯方島の野外調査から「閃長岩」という珍しい岩石を発見し、顕微鏡観察や化学組成分析など詳細な岩石学的検討から形成過程を考察しました。今後はさらに地球化学データを充実させて、閃長岩を形成した「交代作用」と呼ばれる地下深部での元素移動プロセスについて検討していきます。
谷脇さんは、マグマが地下深部でゆっくり冷えて固まった岩石である花崗岩について「ジルコン」という鉱物に着目し、マグマが固結した圧力を推定する方法を提案しました。今回は愛媛県宇和島市の御内岩体を対象として研究を行いましたが、ジルコンは様々な岩石に含まれる鉱物であるため、新たなマグマの固結圧力推定方法として世界各地の岩石にも応用できるものと期待されます。
受賞した発表タイトルは以下のとおりです。
受賞タイトル
●福井堂子さん(指導教員:大学院理工学研究科・齊藤哲准教授)
「愛媛県伯方島北部トウビョウ鼻周辺に産する閃長岩の成因検討」
●谷脇由華さん(指導教員:大学院理工学研究科・齊藤哲准教授)
「四国南西部御内岩体の固結圧力推定 ―ジルコンメルト包有物を用いた検討―」
<理学部>