このたび、文部科学省の「令和5年度特定分野に特異な才能のある児童生徒への支援の推進事業」に、愛媛大学が採択されました。
これまで我が国の学校現場において、特定分野に特異な才能のある児童生徒を念頭においた支援の取組みはほとんど行われてきませんでした。特異な才能のある児童生徒は、その才能や認知・発達の特性等がまだ十分に知られておらず、学校において学習上・生活上の困難を抱えることも指摘されています。
文部科学省は、こうした児童生徒への支援方策を開発し推進するため、多様性を認め合う個別最適な学びと協働的な学びの一体的な充実の一環として、令和5年度より、新たに以下の4つの事業を開始しました。
特定分野に特異な才能のある児童生徒への支援の推進事業
1. 特異な才能のある児童生徒に関する研修パッケージの作成
2. 特異な才能のある児童生徒の特性を把握するツールや特異な才能のある児童生徒の支援に資するプログラム等のデータ収集・整理
3. 特異な才能のある児童生徒に対する指導・支援に関する実証研究
4. 特異な才能のある児童生徒の指導・支援を行う教職員・保護者を対象とする相談支援に関する実証研究
本学が採択された事業は「1. 特異な才能のある児童生徒に関する研修パッケージの作成」であり、国内では、1件のみの採択となります。
本事業では、本学の才能教育、教科教育、教育学、特別支援教育、心理学、教師教育、教育社会学等を専門とする研究者が中心となって、「才能ある児童生徒の支援」に関する研修パッケージを作成していきます。これまで教育学部の隅田学教授が先駆的に行ってきた才能教育に関わる免許状更新講習や教育学部教職専門科目の開講、オンラインセミナー等の関連実績を活かし、教育学部附属インクルーシブ教育センター、教職総合センター等と協働して、小学校から高等学校までの幅広い学校段階における校内研修、教育委員会における研修等で実践的に利用可能な動画・教材を開発します。
「特異な才能のある児童生徒に関する研修パッケージの作成」事業の全国唯一の採択団体として、愛媛発のモデル的取組を全国に発信していきます。
参考Webサイト
文部科学省ホームページ「特定分野に特異な才能のある児童生徒への支援の推進事業について」
<教育学部>