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令和5年度愛媛大学環境講演会を開催しました【8月2日(水)】

令和5年8月2日(水)、愛媛大学の環境・エネルギーマネンジメント委員会主催、カーボンニュートラル推進室共催で「令和5年度愛媛大学環境講演会」をオンラインで開催し、学生及び教職員等194人が参加しました。

本講演会は、講師として東京大学未来ビジョン研究センターの高村ゆかり教授をお招きし、「カーボンニュートラルに向かう世界と大学の役割」をテーマに開催しました。

はじめに、愛媛大学の仁科弘重学長から「世界のカーボンニュートラルを進めるためにも大学だからこそできる取組を追求していくべきと考えています」と開会の挨拶がありました。

次に、環境・エネルギーマネジメント委員会委員長の宇野英満理事・副学長から「高村先生は、第25期日本学術会議副会長、環境省中央環境審議会会長を務められる等、多方面で活躍され、また、2018年には環境大臣による環境保全功労者表彰を受賞されています」と講師の紹介がありました。

続いて、高村教授によるご講演では、「2023年は世界で史上最高気温を記録」、「強力な熱波がもたらす事態」、「カーボンニュートラルに向かう世界」、「最新の科学が伝えること」等について、分かり易く説明がありました。

我が国は、2030年度に温室効果ガスを2013年度比46-50%の削減を目指し、同時に2030年に電源構成の36-38%を再生可能エネルギーに、そして、2040年までに3,000万kWの洋上風力を形成することを目標にしています。さらに、2030年に少なくとも100の脱炭素先行地域等を創出し、新築される住宅・建築物については、ZEH・ZEB基準の水準の省エネ性能が確保されているとともに、新築戸建住宅の6割において太陽光発電設備を導入することを目指しています。

講演では、高村教授から、大学においては、中長期的・先見的な視点で問題を統合的に把握し、課題が生ずる原因・メカニズムや対応策を明確にすること、未来の社会に貢献する技術を開発・革新して社会に実装・普及し、処方箋、ソリューションを示すこと、また、地域、自治体、企業、市民社会などとの連携と協働により、総合的・統合的に問題を把握・理解し、めざす未来社会実現のための変革と課題解決の担い手を育むことが重要であると解説がありました。

また、講演会後のアンケートでは「世界や日本の現状や動向、実践例など、正しい知識を身につけることができ、カーボンニュートラルについて自分の知識が更新される良い機会となりました」、「子供たちの将来のために今から10年間が大切なこと、そのために大学は重要な役割を担っていること、地域と連携して進める必要があること等、喫緊の課題であることが理解できました」、「地球沸騰化のニュースに衝撃を受けましたが、講演会でも、気温の上昇が異常気象の頻度や強度に関係していると伺いました。今年の気象状況からも待ったなしの課題だと痛感しました」等、多数の感想が寄せられ、本講演が環境やエネルギーについて考える良い機会となりました。

最後に、カーボンニュートラル推進室長の野村信福学長特別補佐から、「本学のように市内の中心部に位置する愛媛大学がどのようなプロセスやアクションプランを持ってカーボンニュートラルの達成を目指していくのか、また、話にもありました愛媛県にはまだない脱炭素地域への認定を目指してカーボンニュートラルへ向けた取組を進めていきたいと思います」と挨拶がありました。

今回の講演は、完全オンラインで実施し、本学構成員はもとより、自治体等の方を含む多数の方に参加していただきました。講演の最後まで180人台の参加者がいたことは、本講演の内容が有意義なものであったことを示していると思います。

今後も、本学環境・エネルギーマネジメント委員会では、このような講演会等を通して、様々な環境啓発活動を行ってまいります。

<安全環境課>