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教育活動における生成AIの利活用における留意事項について(第2報)~学習における生成AIの利活用について~

令和5年11月16日

学生の皆さん

理事・副学長(教育) 八尋 秀典

教育活動における生成AIの利活用における留意事項について(第2報)
~学習における生成AIの利活用について~

現在、ChatGPTに代表される「生成AI(文章や画像等を生成するAI)」の技術は社会に急速に普及しています。生成AIは単なる技術であることを越えて、私たちの生きる世界のあらゆる側面に影響を及ぼし得ることから、国際的にもその望ましい活用や規制のあり方が日々議論されています。知の拠点である大学として、新しい技術を積極的に取り入れ活用していくことは大切である一方、その技術の限界を認識すること、その活用にあたって倫理観をもつことも同様に重要です。こうした状況を受け、愛媛大学では「愛媛大学における生成AIの利活用に関する基本的考え方」を示しています。この考え方に基づき、学生の学習における生成AIの利活用についての留意事項を下記のようにまとめました。

これらの留意事項は、生成AI技術の使用を禁じるものではなく、適切に活用することで皆さんの学習がより促進されることを目指すために作成したものです。いずれの留意事項も生成AIの利活用において、常に批判的な視点をもつことを求めています。また、新しい技術との適切な付き合い方を身につけることは未来社会を生きるために欠かせない学習となるはずです。愛媛大学憲章や愛大学生コンピテンシーに掲げる「知識や技能を適切に運用する能力」「論理的に思考し判断する能力」を高めることにもつながります。皆さんが愛媛大学の学生として知的誠実さをもってこの新しい技術とかかわっていくことを期待しています。

なお、生成AIを取り巻く状況の変化に応じて本留意事項は、随時変更していきます。

1 生成AIについて正確な知識をもつようにしてください。自分が利用している技術ではどのようなことが可能なのか、また、注意しなければならないことは何なのかを理解しておくようにしましょう。さらに、汎用性の高い生成AIが社会をどのように変えていくのか、社会が生成AIをいかに位置づけているかについても自分で調べ、考えていくことも重要です。生成AIの技術は、日々進展していることから継続的に知識や情報を得るように心がけてください。

2 生成AIによる生成物には不正確な内容、虚偽の内容、著しく公平性を欠く内容、特定の価値観に偏った内容などが含まれる可能性があります。生成物をそのまま公開することで、誤った情報の拡散や名誉毀損にいたることもあります。学習に活用する場合には、その生成物の内容を盲信せず、必ず根拠や裏付けを自ら確認するようにしてください。

3 生成物をそのまま利用すると、意図しない形で、他者の著作権侵害、商標権・意匠権侵害になる可能性があります。生成AIによる成果物を課題として提出したり、SNSなどで公開したりする場合には、類似した著作物が既に存在しているかどうか、既存の著作物がある場合はその利用条件を満たしているか自分自身で十分に確認してください。

4 機密性の高い情報は生成AIに入力しないようにしてください。入力した情報が蓄積され、それらの情報が意図せず流出・漏洩してしまう可能性があります。自分や他人を特定できる個人情報のほか、未公開の研究内容や論文も入力しないようにしてください。

5 授業で出される課題にはそれぞれ教員の教育的意図があります。中には生成AIを使うべきでない場面もあります。効果的な学習を進めるうえでは生成AIに関する教員の指示は守るようにしましょう。もし、使用について悩むことがあれば教員に相談するようにしてください。

6 生成AIで作成した文章やプログラム等の出力結果をそのままレポートや学位論文に使うことは、剽窃や不正行為に当たると認定されることがあります。使用した際には、教員の指示や専門分野の定める方法にしたがって、生成AIの使用について明記するようにしてください。

以上