令和6年2月6日(火)、愛媛大学公開シンポジウム「大学等の自律的化学物質管理適正化に向けて」を、南加記念ホールを主会場として、会場参加及びオンライン参加のハイブリッド形式で開催しました。
本シンポジウムは、化学物質の自律的管理のための「大学業界としてのガイドライン」を作成するため、一般社団法人国立大学協会が設置した「化学物質の管理体制強化に関するワーキンググループ(座長:本学仁科弘重学長)(以下、WG)」の専門委員の方々を講師としてお招きし、本学が主催となり、国立大学協会に協賛いただき開催したもので、全国の国立大学法人等の関係機関から約340人の参加がありました。
始めに、仁科学長から「令和4年2月に労働安全衛生法施行令が改正され、化学物質規制を、従来の『物質ごとの個別規制』から、リスクアセスメントを中心とした『自律的な管理』を基軸とする規制に移行することとなったことを受け、WGは、大学の特徴を踏まえた合理的で効果的、かつ統一的な管理指針を示した『大学の自律的化学物質管理ガイドライン(第2版)』を公表したところです。今後、各労働基準監督署は、本ガイドラインに基づき化学物質の管理状況を確認することになりますので、本ガイドラインを大いに活用いただきたい」と開会の挨拶がありました。
第1部は、基調講演で、「大学の自律的化学物質管理ガイドライン(第2版)の解説」と題して、大阪大学の山本仁教授、東京大学の大島義人教授、名古屋大学の富田賢吾教授、東北大学の色川俊也教授から、本ガイドライン策定の起点となった労働安全衛生法施行令の改正について説明があり、ガイドラインの基本的なコンセプトと具体的構成について解説がありました。第2部は、「自発的な取り組みと安全衛生文化構築のための具体的な活動」と題して、本学安全衛生管理推進室長でもある宇野英満理事・副学長がコーディネーターを務め、基調講演者及び本学の林実教授、伊藤和貴教授、倉本誠准教授、浜井盟子講師をパネラーとしたパネルディスカッションを行いました。聴講者からの質問に回答するとともに、自律的管理に向けた取り組みの紹介や課題の共有を行うなど、活発な討議が展開されました。
聴講者からは、「ガイドラインの内容をより深く理解することができました」「ガイドラインの背景にある、大学としてのポリシーを聞くことができて良かったです」「専門部署がなく対応に苦慮しており、他大学の動向を把握する良い機会となりました」等の感想が寄せられました。
最後に、宇野理事・副学長から御礼の挨拶があり、盛会のうちに閉会しました。
安全環境課では、今後も情報の発信等を通じ、本学構成員の安全衛生管理に対する意識向上を図っていきます。
<安全環境課>