お知らせ

農学研究科の内島智貴さんが「日本微生物生態学会第37回大会」において「優秀発表賞」を受賞しました【10月31日(木)】

令和6年10月28日(月)~31日(木)に、広島国際会議場(広島市)で開催された「日本微生物生態学会第37回大会」において、大学院農学研究科修士課程2年生の内島智貴さんが「優秀発表賞(ポスター発表部門)」を受賞しました。本賞は、学部・修士課程の学生発表の中から選出され、表彰されるものです。大会では、全133演題のうち事前一次審査および当日の対面審査を経て、14演題が優秀発表賞に選ばれました。

内島さんは、難培養性微生物である独立栄養性鉄酸化菌を環境試料から分離する新しい手法を確立しました。従来法では、化学組成が固定された培地を用いていましたが、培地組成を可能な限り環境条件にカスタマイズする培養法を新たに考案しました。確立した培養法の鉄酸化菌の集積率は、従来法に比べ100倍以上ときわめて高効率です。

また本手法を用いて、実際の環境試料(温泉堆積物)から環境優占度の高い新種の鉄酸化菌を分離することにも成功しました。鉄酸化菌とは、高性能な吸着媒である水酸化鉄鉱物を生合成できる有用微生物です。本手法によって分離した新規鉄酸化菌を利用して、低コスト、低環境負荷な汚染水浄化(バイオレメディエーション)へ応用していくことを今後の目標としています。

受賞した発表タイトル

●内島 智貴 さん(指導教員:大学院農学研究科・光延聖 准教授)
「環境優占種の分離を目的とした新しい鉄酸化菌培養法「カスタマイズ培地法」の確立」

実験中の内島さんの様子
賞状

<大学院農学研究科>