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大学院理工学研究科修了生の高垣光さんと白勢洋平講師が「日本鉱物科学会2026年年会・総会」において「日本鉱物科学会論文賞」を受賞しました【9月24日(木)~26日(土)】

令和8年9月24日(木)~26日(土)に東京大学で開催された「日本鉱物科学会2026年 年会・総会」において、大学院理工学研究科修了生の高垣光さん(現所属:復建調査設計株式会社)と白勢洋平講師が、「日本鉱物科学会論文賞」を受賞しました。この賞は日本鉱物科学会発行の国際学術誌に発表された、優れた研究論文の著者に対し贈られる賞です。

受賞対象論文は「Listvenite formation by the carbonation of pelitic schist and serpentinite in the Median Tectonic Line shear zone, Urayama River, Ehime Prefecture, Japan(和訳:愛媛県浦山川の中央構造線剪断帯中の蛇紋岩と泥質片岩の炭酸塩化によるリストベナイトの形成)」で、日本鉱物科学会発行の英文誌「Journal of Mineralogical and Petrological Sciences (JMPS)」に2025年に公表されました。著者の論文掲載時の所属はいずれも本学大学院理工学研究科です。

本論文では、愛媛県四国中央市の浦山川付近に位置する中央構造線(MTL)剪断帯から発見された、リストベナイト(主に石英と炭酸塩鉱物から成る岩石)の形成過程について報告されています。入念な野外調査やサンプル観察に加え、X線回折(XRD)による鉱物同定、電子顕微鏡(SEM-EDS)を用いた微小領域の化学分析、さらにアイソコン(等濃度線)解析による物質移動の定量的評価によって、原岩である蛇紋岩と泥質片岩が二酸化炭素に富む流体との多段階的な反応を経ることでリストベナイトが形成されたことが明らかになりました。加えて、硫化鉱物やCr含有粘土鉱物の組み合わせを用いることで、反応時の温度変化を精密に見積もりました。これらの成果は、地殻深部における炭素循環や、剪断帯における元素の移動メカニズムを理解する上で、極めて重要な知見を提供するものです。

本研究はもともと西条市の加茂川に落ちている「加茂川ひすい」と呼ばれる緑色の石に興味を持ったのが始まりでした。しかしながら調べていくうちに、ただ彩りがきれいなだけではなく、地球科学的にも大変興味深い岩石であることがわかりました。本年会でもリストベナイトに関連する研究発表は多くあり、近年注目が集まっています。

井上徹鉱物科学会長と論文賞受賞者(中央が高垣光さん、右が白勢洋平講師)

論文賞の表彰楯

<大学院理工学研究科(理学系)>