お知らせ

大学院連合農学研究科の中城 遥登さんと大学院農学研究科の今井 愛貴さんが第59回酵母遺伝学フォーラムにおいて「学生発表賞」「学生発表優秀賞」を受賞しました【9月4日(金)】

令和8年9月2日~4日に岡山大学で開催された「第59回酵母遺伝学フォーラム」において、愛媛大学大学院連合農学研究科2年生の中城 遥登さんが「学生発表賞(口頭発表部門)」を、大学院農学研究科生命機能学専攻応用生命化学コース1年生の今井 愛貴さんが「学生発表賞優秀賞(ポスター発表部門)」を受賞しました。(両名とも遺伝子制御工学研究室)

受賞した発表タイトル(中城さん)

「窒素飢餓条件におけるリジンの欠乏が引き起こす細胞応答」

研究の概要

オートファジーは飢餓条件で細胞内タンパク質を液胞内へと運び分解する現象です。オートファジーに必要な遺伝子を破壊した酵母細胞は飢餓条件での生存率が速やかに低下します。液胞から塩基性アミノ酸を排出するアミノ酸輸送タンパク質とリジン(アミノ酸を作るために必要な酵素)合成酵素を多重欠損(1241∆株)すると窒素飢餓条件での生存率が低下します。このことは、タンパク質分解によって生じたアミノ酸のリサイクルが生存に寄与することを強く支持しています。1241∆株では複数タンパク質の細胞内レベルが低下しましたが、これらのmRNA(タンパク質を作るための設計情報)レベルも低下することを見出しました。本研究ではその原因として転写因子(mRNAの合成を調節するタンパク質)が積極的に分解されることを見出し、アミノ酸リサイクルに依存した新たな転写制御機構の存在を示唆することができました。

中城さんのコメント

このような賞をいただき大変嬉しく思います。特に、酵母研究者の全国大会で評価していただけたことは、これまで取り組んできた研究テーマの意義を改めて実感し、今後の研究をさらに進めていく励みとなりました。また、今回の発表は先生方や研究室の皆さんの支えがあってこそ形にできたと思います。深く感謝するとともに、研究室のさらなる発展に貢献できるよう一層努力していきたいと思います。

受賞した発表タイトル(今井さん)

「液胞アミノ酸トランスポーターの液胞膜局在化経路特定とシグナル配列同定の試み」

研究の概要

出芽酵母において、液胞膜にタンパク質が運ばれる時はALP経路もしくはCPY経路を経由しますが、その詳細なメカニズムは分かっていません。本研究では6種の液胞膜タンパク質の液胞膜局在化(タンパク質が液胞膜に運ばれて存在すること)にいずれも両経路が重複して機能することが示されました。また、ALP経路欠損によるこれらタンパク質の著しい増加を検出し、液胞膜以外の部位にこれらが蓄積することが示唆されました。また、タンパク質内部で液胞膜局在に関わる配列として、他の液胞膜タンパク質と類似した配列を見出し、変異導入を行いました。しかし、タンパク質の不安定化が生じ、実験上の課題も示されました。今後、多数タンパク質の同時解析により液胞膜局在化の普遍的なメカニズムに迫ることができると考えられます。

今井さんのコメント

今回このような賞をいただき、大変光栄に思います。ここまで研究を続けてきて、表彰という形で評価をいただくことができ、自分の研究内容に自信が持てたとともに、身の引き締まる思いがいたします。今後も自分の研究を前に進め、より良い報告ができるよう頑張ります。最後に、普段の研究活動を支えてくださっている関藤先生をはじめとした先生方、研究室のメンバーに深く感謝申し上げます。

<大学院農学研究科>